がんの要因と予防4(前立腺がん・陰茎がん・精巣腫瘍・腎細胞がん・尿路上皮がん)|光免疫療法導入院[東京がんクリニック]

がんは陰部(男性器)でも発生する病気

 一般的に、「癌(がん)」と聞いて陰部に関するがんを想像することはあまり無いと思います。  しかし、陰部も他の全身の部位と同様に、がんが発生してしまいます。  そのため、陰部周りのがんについても正しい知識を身につけておいた方が良いでしょう。  今回は、陰部(男性器)に発生するがんについて要因や簡単な予防法などをご紹介します。  東京でがん治療の出来る病院・クリニックをお探しなら、当クリニックまで一度ご相談ください。

がんの要因や予防法について(前立腺がん~尿路上皮がん)

 それでは、陰部(前立腺~尿路上皮)に関するがんの主な要因や予防法をご紹介していきます。  ご紹介する情報が全ての要因・予防法という訳ではありませんので、がんかもしれないと感じた場合には、各医療機関に相談してください。

(1)前立腺がん

 前立腺がんは、65歳以上から年を増す毎に比例して発生率も高くなっていくという特徴があります。  日本などのアジア諸国では、前立腺がんの発生率は低いと言われていましたが、近年では日本でも増加してきているので注意が必要です。  前立腺がんを発生させる要因としては、加齢(高齢者)や家族歴、人種(主に黒人)は確実とされています。  食事においては、要因としてカルシウム、予防についてはカロテノイドやセレンなどが可能性として挙げられます。  また、最近の研究結果では、タンパク質一種であるIGF-1によっても発生するリスクが高くなると指摘されています。  その他には、喫煙や飲酒、体格などについても関連があると研究されていますが、有力な情報は発表されていないのが現状です。

(2)陰茎がん

 陰茎がんは、包皮切除を行う慣習のある地域では発生率が低いことから、包茎や亀頭包皮炎といった男性器の不衛生が発生する要因と考えられています。  また、ヒトパピローマウイルス感染も発生させる要因の一つとされています。  その他には、紫外線も要因の可能性があると指摘されています。  陰茎がんは、今後も要因や予防法の発見が期待されているがんと言えるでしょう。

(3)精巣腫瘍

 精巣腫瘍は、生まれた時に陰嚢の中に精巣(睾丸)が入っていない状態である停留精巣の既往歴がある方について、発生率が高いとされています。  停留精巣の既往歴がある男性は、そうでない男性の2~10倍程の発生リスクがあるという報告も存在します。  また、ホルモンや遺伝も重要な要因と考えられており、具体的には胎児期におけるエストロゲンの曝露、精巣腫瘍の家族歴が発生させる要因として挙げられます。  また、免疫関係もリスク要因になり得るとされています。

(4)腎細胞がん

●腎細胞がんの要因  腎(じん)細胞がんは、尿細管細胞から発生するがんとなります。  主に50歳から70歳代に発生し、男性の割合が多い傾向にあります。  腎細胞がんは、喫煙と肥満が確実な要因とされています。  その他には、高血圧や降圧剤・利尿剤の服用、鎮痛剤(フェナセチン含有)の使用などが要因として挙げられます。  また、テトラクロロエチレン曝露といった職業による可能性も指摘されています。 ●腎細胞がんの予防  喫煙や肥満は確実な要因となりますので、禁煙や減量を行うことが最も確実な予防法となります。  そして、腎細胞がんは家系によっても発生率が高くなるとされており、遺伝子解析により発病前に自分が腎細胞がんを発症しやすいか予測することも可能です。  親族の中に腎細胞がんを発症された方がいる場合、一度病院やクリニックで検査を受けてみることをお勧めします。

(5)尿路上皮がん(膀胱がん・腎盂尿管がん)

 腎盂(じんう)は腎臓の一部で、尿管は腎臓と膀胱を繋いでいる長い管のことです。  腎盂、尿管、膀胱の内側は、移行上皮と呼ばれる粘膜で覆われています。  この粘膜から発生する悪性腫瘍を「尿路上皮がん」と言います。   ①膀胱がん  膀胱がんは、尿路上皮がんの中で最も発生しやすい悪性腫瘍となります。  60歳以上から多く発生するようになり、患者は女性より男性の方が4倍程多いという特徴があります。 ●膀胱がんの要因  膀胱がんの確実な要因は喫煙です。  男性の膀胱がんの70%以上の要因が喫煙と言われているほど、喫煙によるリスク要因は高いです。  また、化学物質(ナフチルアミン、ベンジジンなど)の職業性曝露についても確実な要因とされています。  その他には、鎮痛剤(フェナセチン含有)の使用やシクロホスファミド(抗がん剤の一種)の服用、コーヒーなども要因として挙げられますが、確実とする研究結果は出ておりません。 ●膀胱がんの予防  膀胱がんの予防には、喫煙が最も確実な方法と言えるでしょう。 ②腎盂尿管がん  腎盂と尿管は上部尿路と呼ばれ、そこに発生するがんは「腎盂尿管がん」という1つのグループとして扱われます。  治療法にもあまり差がないため、両方をまとめて考えられることが多いです。 ●腎盂尿管がんの要因  腎盂尿管がんは、50歳から70歳代の方に多く発生し、男性の方が女性より約2倍発生し易いとされています。  腎盂尿管がんについては、喫煙や鎮痛剤(フェナセチン含有)の使用が確実な要因となります。  その他には、高血圧や膀胱がんと同様の職業性曝露も要因として考えられています。 ●腎盂尿管がんの予防  腎盂尿管がんの予防には、膀胱がんと同じく喫煙が最も重要といえます。

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