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がん治療の新たな選択肢「がん遺伝子医療」
Cancer Gene Therapy
がん遺伝子医療とは?
一生涯のうち約2人に1人ががんに罹患するといわれ、患者数は高齢化とともに増加傾向にあるとされています。
がん遺伝子医療は、がん細胞の性質を利用して遺伝子を細胞内へ届け、細胞の自然死(アポトーシス)を促すことを目的とした治療法です。
周囲の正常細胞への影響を抑えつつ、がん細胞に働きかけることを目指しています。
がん細胞が生じる仕組み
人の体には異常を取り除き健康を保つ「免疫機能」が備わっています。
細胞は日々分裂を繰り返していますが、さまざまな影響により細胞の核が傷つくことで異常な細胞が生じることがあります。
この異常細胞が増殖し、塊として認識できるようになったものが「がん(悪性腫瘍)」と呼ばれます。
原因として喫煙、アスベスト、ウイルスなどが知られていますが、不明な点も多くあります。
ごく小さながん細胞は画像検査では捉えにくく、全身的な治療が必要となる場合もあります。
がん遺伝子医療のしくみ
がん細胞は正常細胞とは異なり、がん抑制に関わる遺伝子の働きが弱まっていることがあります。
がん遺伝子医療では、点滴などを用いて遺伝子を細胞内に届け、がん細胞が本来備えていた自然死の仕組みをサポートすることを目指します。
標準治療と併用されることもあり、患者様の状態に合わせて治療が検討されます。
治療方法
がん遺伝子医療は、点滴などを用いて遺伝子を体内へ投与し、がん細胞の性質に働きかけることを目的とした治療です。
患者様の全身状態やこれまでの治療歴、腫瘍の状態などを踏まえ、適切な投与量や投与間隔を医師が検討します。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 診察・検査 | 問診、血液検査、画像検査などを行い、全身状態や臓器機能を確認します。治療の可否や方針を医師が検討します。 |
| 治療計画の説明 | 治療の流れ、投与方法、回数、予測される副作用などを医師が説明し、ご理解いただいた上で治療を進めます。 |
| 遺伝子製剤の投与 | 点滴などの方法で遺伝子製剤をゆっくり投与します。投与中は体調を確認しながら安全に行います。 |
| 投与後の経過観察 | 投与後しばらく院内で体調変化がないかを確認します。発熱や倦怠感などの症状がないか観察します。 |
| 定期通院・検査 | 一定の間隔で通院し、血液検査や画像検査を行い、治療の影響や変化を確認します。 |
| 治療内容の見直し | 検査結果に応じて投与量の調整や併用治療などを検討します。無理なく継続できる治療計画に調整します。 |
がん遺伝子医療の投与回数やスケジュールは患者様ごとに異なります。
治療内容は診察時に医師と相談しながら決定します。
がん遺伝子医療の特徴
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 幅広い患者様に検討可能 | 体力の低下した方や高齢者の方にも、状況に応じて検討される場合があります。 |
| 全身へのアプローチ | がんの種類を問わず、全身に作用する治療として利用されるケースがあります。 |
| 標準治療との併用 | 標準治療と併用することで治療の選択肢が広がります。 |
| 副作用が比較的少ない傾向 | 治療によっては副作用が比較的穏やかな傾向があります。 |
がん遺伝子医療を併用する治療
手術で腫瘍を取り除いても、画像では見えない微小ながん細胞が残ることがあります。
このため再発予防として全身治療が行われることがあります。
がん遺伝子医療は全身に作用するため、標準治療と組み合わせて検討されるケースがあります。
また放射線照射の範囲外にあるがん細胞に対してもアプローチが可能とされています。
治療費用
| 治療の種類 | 回数 | 費用(税込) |
|---|---|---|
| がん遺伝子医療 1クール目 | 通院 6回 | 1,650,000円 |
| がん遺伝子医療 2クール目 | 通院 5回 | 1,375,000円 |
その他の治療費用詳細はこちら
リスクと副作用等
| リスクと副作用 |
遺伝子治療は比較的侵襲の少ない治療法とされていますが、稀に以下のような症状がみられることがあります。
ごく稀に強い副作用が報告されています。
※保険適用外の自由診療です。 |
| 未承認医薬品の使用について | 本治療に使用する医薬品等は国内未承認であり、医師の責任において使用されています。 |
| 入手経路 | 国内販売代理店を通じて入手しています。 |
| 国内承認医薬品の有無 | 同等の性能を持つ国内承認医薬品はありません。 |
| 海外の安全性情報 | 本治療に関する海外の安全性情報は現在確認されていません。 |
遺伝子治療をご検討中の方は、光免疫療法も合わせてご覧ください。


