膵臓がん(ステージ4)の「肝転移の特徴と光免疫療法を含めた治療の選択肢」

膵臓がん（ステージ4）とは

膵臓がんは、症状が出にくく、診断時にはすでに進行していることが少なくありません。
ステージ4は、がん細胞が膵臓を越えて他の臓器に広がった状態を指し、肝臓、肺、腹膜などへの転移が確認されます。
中でも肝転移は頻度が高く、診断時にすでに多発していることもあります。

肝転移の特徴と診断方法

肝転移は、膵臓がんのがん細胞が血液の流れに乗って肝臓に到達し、そこで新たに増殖することで生じます。
肝臓は血流が豊富なため、転移が起こりやすい臓器の一つです。
肝転移がある場合、通常は腹部CTやMRI検査によって複数の病変が確認されます。
PET検査が行われることもありますが、小さな転移病変は画像診断で発見できない場合もあります。

膵臓がん（ステージ4）肝転移における症状

これらの症状は肝機能の低下や、肝臓内でがんが増大することによって引き起こされます。

膵臓がん（ステージ4）肝転移の治療方針

ステージ4の膵臓がんでは、がんの根治を目指す手術は基本的に困難であり、治療の中心は延命や症状緩和を目的とした全身治療になります。
主な治療方法は次の通りです。

標準治療が難しいケースとは

膵臓がん（ステージ4）肝転移の場合、患者様の全身状態が悪い、あるいは複数臓器への転移が著しい場合には、標準的な抗がん剤治療の継続が難しいことがあります。
また、抗がん剤に対する効果が見られない場合や、副作用のリスクが高い場合も、治療方針の見直しが検討されます。

光免疫療法という選択肢

光免疫療法は、がん細胞に集まりやすい特殊な薬剤を投与し、その後、特定の波長の光を照射することで、がん細胞のみを攻撃する治療法です。
正常な組織への影響を抑えながら、膵臓がんの腫瘍細胞を標的にすることを目指します。
全身状態が不安定な患者様に対しても、病変の位置や状態によっては、局所的な照射が可能であり、比較的身体への負担を抑えた治療として検討されることがあります。
ただし、膵臓は体内の深部に位置し、周囲に重要な血管や臓器が存在するため、光の照射が可能かどうか、また機器が安全に到達できるかを慎重に判断する必要があります。
腫瘍の大きさや位置によっては、治療が難しいケースもあり、適用可否については医師による詳細な診断と検討が不可欠です。
以下より、当院の光免疫療法について詳しくご覧いただけます。

2025.06.06

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まとめ

膵臓がん（ステージ4）肝転移は、診断時点で進行していることが多く、標準治療だけでは十分な効果が得られない場合もあります。
治療方針は、がんの広がり方や患者様の体力、希望などを総合的に考慮して決定されます。
化学療法を中心とした治療に加え、光免疫療法のような治療法も選択肢となる可能性があります。
主治医と十分に相談しながら、ご自身にとって最も納得できる治療法を選んでいくことが大切です。

院長 小林賢次

【当該記事監修者】院長 小林賢次

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