光免疫療法は、光に反応する薬剤を点滴で投与し、がん細胞に集まった薬剤へ近赤外線を照射することで、がん細胞へのアプローチを目指す治療法です。
薬剤ががん細胞に集まりやすい性質を利用し、照射によって活性酸素を発生させることで、がん細胞を内側から攻撃することを目的としています。
東京がんクリニックでは、以下のようなお悩みをお持ちの方からのご相談も承っております。
- 再発・転移があり、治療の選択肢を探している方
- 標準治療との併用を検討されている方
- 抗がん剤治療の休薬中に相談先を探している方
- ご高齢などの理由で治療方針にお悩みの方
- 緩和ケアを勧められ、他の可能性も検討したい方
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肺がんの原因として最もよく知られているのは喫煙ですが、たばこを吸わない方にも肺がんは発生します。そのため、「何が原因だったのか」と一つの出来事だけを探しても、明確な答えが得られないことは少なくありません。肺がんは、喫煙や受動喫煙、職業上の有害物質、生活環境、肺の持病、遺伝的ななりやすさなど、複数の要因が長い時間をかけて関係して発生すると考えられています。この記事では、肺がんの原因とリスク要因の違い、喫煙との関係、予防のためにできることを分かりやすく解説します。肺がん全体の種類、症状、検査、治療については、肺がんの基本情報も参考にしてください。
肺がんの原因と発生の仕組み

肺の細胞に遺伝子異常が重なって肺がんが発生する
肺がんは、気管支や肺胞などを構成する細胞の遺伝子に異常が重なり、細胞の増殖を調節する仕組みが働きにくくなることで発生します。遺伝子の異常は、たばこの煙や有害物質など外部からの影響で生じる場合もあれば、細胞が分裂するときに偶然生じる場合もあります。異常がある細胞のすべてが肺がんになるわけではありませんが、複数の変化が長い時間をかけて蓄積すると、異常な細胞が増え続け、がんとして見つかることがあります。
肺がんの原因とリスク要因は同じ意味ではない
医学情報で使われる「リスク要因」とは、その要因がある人の集団で、肺がんが発生する可能性が統計的に高くなることを示すものです。個人の肺がんが、その要因だけで発生したと証明するものではありません。たとえば、喫煙歴がある方が全員肺がんになるわけではなく、喫煙歴がない方にも肺がんは起こります。リスク要因を知る目的は、患者様を責めたり過去を後悔したりすることではなく、これから減らせる曝露や受けられる検診を考えることにあります。
原因を一つに特定できない肺がんも多い
肺がんと診断されたとき、患者様やご家族が「自分の生活が悪かったのではないか」と感じることがあります。しかし、肺がんは年齢、体質、環境、偶然生じる遺伝子変化などが複雑に関係する病気です。特に、たばこを吸わない方に多くみられる肺腺がんなどでは、原因を一つに特定できないことがあります。原因が分からないことと、検査や治療ができないことは別です。診断後は原因探しだけに偏らず、組織型、ステージ、遺伝子検査など、治療選択に必要な情報を確認することが重要です。
肺がんの原因に関係する主なリスク要因

喫煙は肺がんの重要なリスク要因
喫煙は、肺がんの発生と明確な関係がある重要なリスク要因です。たばこの煙には多数の化学物質が含まれ、その中には発がん性が確認されているものがあります。一般に、喫煙を始めた年齢が若い、喫煙期間が長い、1日に吸う本数が多いほど、肺がんのリスクは高くなる傾向があります。紙巻きたばこだけでなく、加熱式たばこにも有害物質が含まれます。「煙が少ない」「においが弱い」ことを、肺がんのリスクがないという意味で受け取らないことが大切です。
受動喫煙でも肺がんのリスクが高まる
受動喫煙とは、他の人が吸うたばこの煙にさらされることです。国立がん研究センターの情報では、受動喫煙によって肺がんのリスクが約2~3割高まるとされています。家庭、職場、飲食店、自動車内など、煙がこもりやすい場所では注意が必要です。換気扇の下や窓際で吸っても、煙や有害物質を完全に取り除くことはできません。屋内や車内を全面禁煙にすることが、周囲の方の曝露を減らすために有効です。
喫煙していない人も肺がんになることがある
喫煙歴も明らかな受動喫煙歴もない方に、肺がんが見つかることがあります。非喫煙者の肺がんでは腺がんが多く、がん細胞に特定の遺伝子異常が見つかる場合があります。ただし、治療選択に用いるがん遺伝子検査の結果は、肺がんになった理由を個人単位で証明する検査ではありません。喫煙歴がないことを理由に、長引く咳や血痰などの症状を放置しないようにしましょう。
アスベストなどの職業性曝露と生活環境
アスベスト、結晶性シリカ、ディーゼル排気、特定の金属や化学物質などへの職業上の曝露は、肺がんのリスクに関係することがあります。建設、解体、造船、製造などの仕事に長く従事した方は、過去の作業内容や防護具の使用状況を医師に伝えることが大切です。曝露から病気が見つかるまで長い時間がたつこともあります。なお、アスベストは肺がんだけでなく、中皮腫などとも関係しますが、病気の種類は検査で区別する必要があります。
大気汚染やラドンへの長期的な曝露
屋外の大気汚染や、自然界に存在する放射性ガスであるラドンへの長期的な曝露も、国際的には肺がんのリスク要因として挙げられています。リスクの大きさや曝露状況は、居住地域、建物、生活環境によって異なります。日常生活で個人が完全に避けることは難しいため、必要以上に不安を抱えるのではなく、行政が発信する大気環境情報や、職場・住宅の安全対策に沿って対応することが現実的です。
肺の持病や家族歴などが関係する場合
慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、肺結核の既往など、一部の肺の病気が肺がんのリスクに関係すると報告されています。また、血縁者に肺がんの方がいる場合は、遺伝的ななりやすさと共有する生活環境の両方が影響している可能性があります。ただし、家族歴があるから必ず肺がんになるわけではありません。肺の病気で通院している方は、検診の受け方や画像検査の頻度を自己判断せず、主治医と相談してください。
肺がんのリスクを減らすためにできること

禁煙は始めた時点から将来のリスク低下につながる
現在たばこを吸っている方にとって、禁煙は肺がんのリスクを減らすための重要な行動です。禁煙を始めるのに遅すぎるということはなく、禁煙期間が長くなるほど肺がんを含むさまざまな病気のリスク低下が期待できます。国立がん研究センターは、禁煙開始から10年後には、禁煙しなかった場合と比べて肺がんのリスクを約半分に減らせるとしています。自力での禁煙が難しい場合は、禁煙外来や医療者による支援を利用できます。失敗を意志の弱さと捉えず、何度でも支援につながることが大切です。
受動喫煙を避けて周囲の人の健康も守る
家庭や車内を禁煙にし、喫煙場所から距離を取ることで、受動喫煙を減らせます。空気清浄機や換気だけでは、たばこの有害物質を完全には除去できません。喫煙する方がいる家庭では、本人への禁煙支援とあわせて、室内・車内では吸わないルールを共有しましょう。禁煙は、本人だけでなく、家族や周囲の方の健康を守ることにもつながります。
仕事で有害物質を扱う場合は曝露対策を確認する
粉じん、アスベスト、化学物質などを扱う仕事では、事業所の安全管理に従い、適切な保護具、局所排気設備、作業方法、健康診断を確認してください。防じんマスクは、用途に合った規格のものを正しく装着する必要があります。過去の曝露が気になる場合は、勤務先の産業医、労働衛生担当者、地域の相談窓口、医療機関へ相談し、作業歴を記録しておくと役立ちます。
生活習慣を整えても肺がんを完全には防げない
バランスのよい食事、適度な運動、節度ある飲酒、適正体重の維持は、がん全般の予防と健康維持に役立ちます。ただし、特定の食品、サプリメント、健康法だけで肺がんを予防できるという十分な根拠はありません。生活習慣に気を付けていても肺がんになる可能性はあるため、発症した方を「予防が足りなかった」と捉えないことも重要です。
肺がん検診は予防ではなく早期発見を目的に行う
肺がん検診は、肺がんが発生しないようにする予防策ではなく、症状のない段階で肺がんを見つけ、適切な治療につなげることを目的に行います。日本の対策型検診では、原則として40歳以上の男女を対象に、年1回の胸部X線検査が行われます。一定の条件に該当する方には、喀痰細胞診が併用されます。対象や方法は地域・年度によって確認が必要です。また、咳や血痰などの症状がある場合は、検診を待たずに医療機関を受診してください。
肺がんの原因が気になるときに確認したいこと

当院に寄せられる肺がんの原因に関するご相談
当院には、肺がんと診断された患者様やご家族から、「喫煙していないのになぜ肺がんになったのか」「昔の仕事で粉じんを吸ったことが関係しているのか」「家族も肺がんになるのではないか」といったご相談が寄せられることがあります。また、喫煙歴がある患者様が、自分を責めて治療の相談に集中できない場合もあります。肺がんの原因を個人単位で一つに特定できないことは多く、過去の行動だけを責める必要はありません。現在の病状と、これからの治療や生活で確認できることを整理することが大切です。
ご相談時に確認している喫煙歴や生活環境
ご相談時には、現在と過去の喫煙状況、1日の本数、喫煙年数、禁煙した時期、家庭や職場での受動喫煙、職業歴、粉じんや化学物質への曝露、肺の持病、家族歴などを確認します。診断後のご相談では、病理診断、組織型、ステージ、画像資料、遺伝子検査、主治医から提示された標準治療の方針も重要です。これらを確認しても原因を断定できるとは限りませんが、検査や治療、安全管理について医師と相談するための情報になります。
咳や血痰などの症状が続く場合は受診する
喫煙歴や職業性曝露があっても、症状だけで肺がんかどうかを判断することはできません。長引く咳、血痰、胸痛、息苦しさ、声のかすれ、原因の分からない発熱などがある場合は、医療機関へ相談しましょう。特に、多量の血痰や強い呼吸困難がある場合は速やかな受診が必要です。症状については肺がんの初期症状、診断の流れについては肺がんの検査で詳しく解説しています。
肺がんの原因と予防についての記事のポイント
- 肺がんは、細胞の遺伝子異常が積み重なって発生します。
- 原因を一つに特定できない肺がんも少なくありません。
- 喫煙は肺がんの重要なリスク要因です。
- 受動喫煙、職業性曝露、大気汚染、肺の持病なども関係します。
- 喫煙していない方にも肺がんは起こります。
- 禁煙と受動喫煙対策は、将来のリスク低下につながります。
- 肺がん検診は予防ではなく早期発見を目的に行います。
肺がんの原因を正しく理解してできる対策から始めよう
肺がんの原因には、喫煙、受動喫煙、職業上の有害物質、生活環境、肺の持病、体質など、さまざまな要因が関係します。しかし、患者様一人ひとりについて原因を特定できるとは限らず、喫煙していない方にも肺がんは発生します。過去を責めるのではなく、禁煙、受動喫煙の回避、職場での曝露対策、適切な検診など、これから取り組めることを選びましょう。症状や曝露歴が気になる場合は、自己判断せず医療機関へ相談してください。

【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。



