子宮頸がんと光免疫療法の詳細解説
子宮頸がんの概要
子宮頸がんは、子宮の入口部分である子宮頸部に発生するがんです。
このがんは、主にヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因とされています。
HPVは性交渉を通じて感染することが多く、特に若い女性に感染が広がりやすいとされています。
また、ウイルス感染以外のリスク因子としては、喫煙により子宮頸がんの発症率が高まるといわれています。
子宮頸がんは初期症状がほとんどなく、進行すると出血や痛みが現れることがあります。
定期的な健診や検診が重要であり、早期発見されると、治療の成功率が非常に高くなります。
子宮頸がんの治療
子宮頸がんの主な治療には、手術、放射線療法、薬物療法が挙げられます。
治療の選択は、がんのステージや身体の状態、治療後の妊娠希望かどうか、生活環境などから総合的に判断されます。
また、子宮頸がんは、がんに進行する前の高度異形成といわれる前がん病変から治療を行います。
手術
手術は子宮頸がんの代表的な治療法の一つであり、がんの拡がりや転移がない時に選択されることが多いです。
具体的には、子宮頸部上皮内腫瘍の前がん病変(CIN3)やステージⅠ~Ⅱでの治療に用いられます。
手術の種類としては、下記が挙げられます。
●円錐切除術:CIN3やステージⅠの初期段階で行う。病変がある部分を円錐状に切り取り、子宮を温存したまま治療をすることが可能。
●単純子宮全摘出術:上皮内腺がんの前がん病変(AIS)やステージⅠの初期段階で行う。子宮のみを切除し、妊娠はできなくなる。
●準広汎子宮全摘出術:ステージⅠA1期、ⅠA2期で行う。子宮に加え周辺組織の一部や膣の一部も切除し、妊娠はできなくなる。
●広汎子宮全摘出術:ステージⅠB1~3期、ⅡA1~ⅡA2期、ⅡB期で行う。子宮と一緒に子宮周辺の組織や膣を切除し、リンパ浮腫や排尿への影響がでる可能性がある。
●広汎子宮頸部摘出術:ステージⅠA2期、ⅠB1期で行う。広汎子宮全摘出術が必要であるが、妊娠が可能な年齢の場合に検討される。妊娠の可能性を残すことができる。
放射線療法
放射線療法は、手術後の再発リスクが高い場合や手術が適用できない進行がんに対して特に効果的な治療です。
骨盤の外側からだけでなく、膣腟内からX線やγ(ガンマ)線を照射し、がん細胞を破壊します。
進行度などに応じて手術や薬物療法と併用されることもあります。
放射線療法後に、倦怠感、吐き気、下痢といった急性反応が引き起こされたり、照射した部位に皮膚炎・粘膜炎・直腸炎・膀胱炎などが生じるリスクがあります。
また、放射線療法後は、卵巣の機能がほとんど消失してしまいます。
薬物療法
薬物療法は、遠隔転移している進行がんや再発がんに対して用いられ、生活の質を維持し、生存期間を長くするために行います。
薬物療法で使用する薬剤には、がん細胞を攻撃する細胞障害性抗がん剤と、がん細胞の増殖に関わるタンパク質を攻撃する分子標的薬があります。
副作用としては、細胞障害性抗がん剤の場合、吐き気・嘔吐・脱毛・白血球の減少・痺れ・痛みなどが挙げられます。
また、分子標的薬の場合、消化管に穴が開く、血栓や出血、高血圧、タンパク尿などが副作用として挙げられます。
しかし、副作用の出現には、体質による個人差があります。
光免疫療法の基本原理
光免疫療法は、特定の薬剤と特定の波長の光を組み合わせてがん細胞を攻撃する治療法です。
この治療法の薬剤は、がん細胞に選択的に取り込まれる性質を持っています。
薬剤ががん細胞に取り込まれた後、特定の波長の光を照射することで、薬剤が活性化し、がん細胞を破壊します。
この過程で発生する酸素ラジカルが、がん細胞のDNAを損傷させ、細胞死を引き起こします。
光免疫療法は、他の治療法と比べて副作用が少ないとされています。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。
子宮頸がんにおける光免疫療法の適用
子宮頸がんの治療選択肢として、光免疫療法も検討されます。
この治療法は、特に手術や放射線療法が困難な患者様に適しているとされています。
また、再発や転移のリスクがある場合にも、光免疫療法が選択できる場合があります。
光免疫療法は、短時間で治療が完了し、入院の必要が少ないという利点もあります。
治療後は、経過観察や定期的な検診を行う必要があります。
治療の流れ
- まず、薬剤を体内に投与します。
- 薬剤ががん細胞に取り込まれるのを待ちます。
- 特定の波長の光を照射し、がん細胞を破壊します。
- 治療後は、短期間の経過観察が行われます。
- 定期的な検診や健診を受けることで、再発や転移のリスクを低減します。
まとめ
子宮頸がんは、HPVの感染が主な原因であり、若年女性に罹患者が増えています。
主な治療法として、手術、放射線療法、薬物療法があり、単独で行ったり組み合わせて行われます。
また、光免疫療法についても子宮頸がん治療の選択肢となる可能性があります。
各治療法それぞれについて特徴や利点があるため、最適な治療の組み合わせが検討されます。
子宮頸がん治療にお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。

【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。