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小腸がん（ステージ4）リンパ節転移とは
小腸がんは、胃と大腸の間に位置する小腸に発生するがんで、消化器がんの中では比較的まれな病気です。
十二指腸、空腸、回腸のいずれかに発生し、腺がん、神経内分泌腫瘍、悪性リンパ腫、消化管間質腫瘍（GIST）など、組織型によって分類されます。
ステージ4と診断されるのは、がんが原発部位を越えて他の臓器や組織に転移している場合で、リンパ節転移があると全身への広がりを示すことが多く、根治的治療が難しくなる可能性があります。
小腸がん（ステージ4）に対する治療の基本方針
ステージ4の小腸がんに対しては、症状の緩和や生活の質の維持を目的とした治療が中心になります。
病状の進行度や患者様の体力、希望に応じて、下記のような治療が検討されます。
| 治療法 | 概要 |
|---|---|
| 化学療法 | 抗がん剤を使って、体内のがん細胞の増殖を抑えることを目的とした治療です。 |
| 放射線療法 | 局所的な症状（出血、痛みなど）を緩和するために放射線を照射することがあります。 |
| 手術療法 | がんの進行によって腸閉塞などが起きた場合に、一部の腸を切除することで症状を軽減します。 |
| 緩和ケア | 治療に伴う苦痛や不安を和らげ、患者様の生活の質を支えるサポートです。 |
リンパ節転移による影響と注意点
リンパ節にがんが転移しているということは、がん細胞がリンパ系を通じて全身へと広がる可能性があることを意味します。
このような状態では、局所治療だけでは対応が難しく、全身療法の必要性が高まります。
また、リンパ節の腫れによって周囲の臓器や神経を圧迫することで、腹部の不快感や便通異常などが見られる場合もあります。
患者様ごとに転移の部位や程度が異なるため、画像検査や血液検査による定期的な評価が重要です。
生活の質を大切にした治療とサポート
がんの進行により、食事、睡眠、排泄など日常生活への影響が大きくなることがあります。
治療だけでなく、生活全体を支える体制が重要になります。
| 支援の内容 | 目的と期待される効果 |
|---|---|
| 緩和ケア | 痛みや呼吸困難、不安などの症状をやわらげ、日常生活をより快適に保つことを目指します。 |
| 栄養サポート | 消化吸収が低下した状態でも、必要な栄養を確保するための調整を行います。 |
| 訪問診療 | 通院が困難な場合でも、自宅で診療や処置を受けられる体制を整えます。 |
| 心理的支援 | 不安や孤独感を軽減するために、臨床心理士などによる心のケアが提供されます。 |
選択肢としての光免疫療法
標準治療が難しい場合の一部において、光免疫療法という手段が検討出来る可能性があります。
この治療法は、がん細胞に集積する光感受性物質に、近赤外線を照射することでがん細胞を選択的に破壊することを目指すものです。
副作用が比較的少ないとされ、局所への影響も限定的になる可能性があります。
以下より当院の光免疫療法に関する詳細をご確認頂けます。
まとめ
小腸がんがステージ4まで進行し、リンパ節転移が確認された場合、治療は根治を目指すというよりも、病状の進行を抑えながら症状を和らげ、生活の質を維持することに重点が置かれます。
化学療法や放射線療法に加え、緩和ケアや在宅支援など多角的なアプローチが大切です。
光免疫療法のような治療法も一部で検討されており、状況に応じた個別の対応が求められます。
治療や生活に関する不安がある場合は、主治医や医療チームに相談し、患者様にとって納得のいく選択をしていくことが大切です。
【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。
