光免疫療法は、光に反応する薬剤を点滴で投与し、がん細胞に集まった薬剤へ近赤外線を照射することで、がん細胞へのアプローチを目指す治療法です。
薬剤ががん細胞に集まりやすい性質を利用し、照射によって活性酸素を発生させることで、がん細胞を内側から攻撃することを目的としています。
東京がんクリニックでは、以下のようなお悩みをお持ちの方からのご相談も承っております。
- 再発・転移があり、治療の選択肢を探している方
- 標準治療との併用を検討されている方
- 抗がん剤治療の休薬中に相談先を探している方
- ご高齢などの理由で治療方針にお悩みの方
- 緩和ケアを勧められ、他の可能性も検討したい方
- ステージに関わらず、今後の治療について相談したい方
がん治療の選択肢の一つとして、光免疫療法についてもご相談ください。
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膵臓がんが進行すると、おなかの中に腹水がたまることがあります。腹水は病名ではなく、腹膜播種、肝転移に伴う門脈圧の変化、低アルブミン血症など、複数の要因によって起こる状態です。量が増えると、おなかの張りだけでなく、食欲低下、息苦しさ、動きにくさにつながるため、原因と症状の強さを分けて考える必要があります。
この記事では、膵臓がんで腹水がたまる仕組み、注意したい症状、検査、抗がん剤や腹水穿刺などの治療選択肢を解説します。膵臓がんの転移全体については膵臓がんの転移も参考にしてください。
膵臓がんで腹水がたまる原因

腹腔の中には、内臓の動きを滑らかにするための少量の液体がもともと存在します。液体が作られる量と吸収される量の均衡が崩れ、必要以上にたまったものが腹水です。膵臓がんでは一つの原因だけでなく、がんの広がり、肝機能、栄養状態などが重なっている場合があります。
腹膜播種によって水分の吸収が妨げられる
膵臓がんの細胞がおなかの内側を覆う腹膜へ広がることを腹膜播種といいます。腹膜の表面に病変が増えると炎症が起こり、血管から液体が漏れやすくなるほか、腹水を回収するリンパの流れが妨げられます。その結果、腹腔内に液体がたまりやすくなります。
腹膜播種があっても腹水の量や増える速さは患者様ごとに異なります。画像上の播種が小さくても腹水が目立つ場合があり、反対に播種があっても腹水が少ない場合もあります。詳しい関係は膵臓がんの腹膜播種で解説しています。
肝転移や低アルブミン血症も関係する
肝転移や門脈周囲の病変によって肝臓へ流れる血液の圧が高くなると、血管内の水分が腹腔へ移動しやすくなることがあります。また、食事量の低下、炎症、肝機能の低下などで血液中のアルブミンが減ると、水分を血管内に保つ力が弱くなります。心臓や腎臓の病気、感染など、がん以外の原因が加わることもあるため、「腹水がある=腹膜播種」とは限りません。
腹水があるとステージ4なのか
腹水という所見だけでステージ4と決まるわけではありません。腹水中にがん細胞があるか、腹膜播種や肝臓などへの遠隔転移があるか、原発巣が周囲へどこまで広がっているかを総合して判断します。すでにステージ4と診断されている場合も、腹水の原因と全身状態を確認することが治療方針の整理につながります。ステージ全体の考え方は膵臓がんステージ4もご覧ください。
腹水で起こり得る症状と受診の目安

少量の腹水では自覚症状がないこともありますが、量が増えるにつれて腹囲や体重が増え、おなかの張りを感じやすくなります。症状は腹水量だけでなく、増える速さ、腸閉塞の有無、呼吸機能、体力によって変わります。
腹部膨満感、早期満腹感、食欲低下
腹水で胃や腸が外側から圧迫されると、少量を食べただけで満腹になる、吐き気がする、げっぷが増えるといった症状が現れます。腹部が重く、衣服がきつく感じることもあります。食事量が減ると筋力低下や低アルブミン血症が進み、さらに体調を崩す可能性があるため、食べられない状態を我慢し続けないことが大切です。
息苦しさ、むくみ、動きにくさ
多量の腹水が横隔膜を押し上げると、深く息を吸いにくくなり、横になると苦しい、少し動くだけで息切れするといった変化が出る場合があります。足のむくみ、尿量の減少、強い疲れを伴うこともあります。胸にも水がたまることがあるため、呼吸症状がある場合は膵臓がんの胸水との違いも含めて評価します。
急な腹痛や嘔吐は早めに連絡する
強い腹痛、繰り返す嘔吐、便やガスが出ない、発熱、意識がぼんやりする、急に息苦しくなるといった症状は、腸閉塞、感染、脱水などを伴っている可能性があります。診療時間を待たず、主治医から案内されている連絡先や救急医療機関へ相談してください。
日々の変化を把握するには、同じ時間帯に体重と腹囲を測り、食事量、尿量、排便、息苦しさを簡単に記録すると役立ちます。ただし、体重増加だけで腹水量を正確に判断することはできません。短期間で変化が大きい場合は医療者へ伝えましょう。
腹水の検査と治療選択肢

腹水への対応では、量を減らすことだけでなく、何が原因か、どの症状を和らげたいか、抗がん剤治療を続けられる状態かを確認します。腹水が画像に写っていても、症状が軽ければ経過をみる場合があり、処置の必要性は患者様ごとに異なります。
画像検査、血液検査、腹水検査で原因を調べる
腹部超音波検査やCTでは、腹水の量と分布、腹膜播種、肝転移、門脈周囲の状態、腸閉塞の有無などを確認します。血液検査ではアルブミン、肝機能、腎機能、電解質、炎症反応、血球数などを調べます。必要に応じて針で腹水を採取し、がん細胞の有無、細菌感染、たんぱく質やアルブミンなどを調べます。
腹水細胞診が陰性でも、腹膜播種を完全には否定できません。採取した場所や細胞量によって検出されない場合があるため、CT所見、症状の経過、ほかの検査結果を合わせて判断します。
膵臓がんに対する薬物療法を検討する
腹水の背景に膵臓がんの進行がある場合、全身状態や臓器機能が保たれていれば、抗がん剤による薬物療法が検討されます。治療によりがんの進行を抑えることを目指しますが、効果や副作用には個人差があります。腹水が多い、食事が取れない、肝機能や腎機能が低下している場合は、投与量の調整、薬剤の変更、休薬、支持療法を含めて判断します。
腹水穿刺などで苦痛を和らげる
腹部膨満や息苦しさが強い場合は、針や細い管を腹腔へ入れて腹水を排出する腹水穿刺・ドレナージが検討されます。比較的早く圧迫感が軽くなる可能性がある一方、血圧低下、脱水、腎機能への影響、たんぱく質の喪失、出血、感染などに注意が必要です。一度抜いても再びたまることがあり、抜く量や速度、実施間隔は体調を見ながら決めます。
原因によっては塩分の調整や利尿薬が検討されることもありますが、がん性腹水では十分に反応しない場合があります。自己判断で水分や食事を極端に制限すると脱水や低栄養につながるため、医師や管理栄養士へ相談してください。施設や病状によっては腹水濾過濃縮再静注法などが検討されることもありますが、適応、期待できること、負担を確認する必要があります。
緩和ケアと栄養支援は治療と並行できる
緩和ケアは治療をやめた後だけに行うものではなく、診断時から抗がん剤治療と並行して受けられます。痛み、吐き気、便秘、不眠、不安を整え、食べやすい量や形を管理栄養士と考えることも大切です。少量を複数回に分ける方法が合うこともありますが、腸閉塞が疑われる場合は食べ方を自己判断せず、医療者の指示を受けてください。
当院に寄せられる膵臓がん腹水のご相談

当院には、膵臓がんの腹膜播種があり、「おなかの張りや食欲低下が強くなった」「腹水がたまる速さが心配」「腸閉塞を起こした後でも検討できる治療があるのか」といったご相談をいただくことがあります。
治療継続への不安と症状のつらさを分けて整理する
抗がん剤の副作用が強く中断した方や、肝機能、年齢、体力などから抗がん剤が難しいと説明された患者様のご家族から、今後の選択肢を整理したいと相談されることもあります。腹水を抜けば治療を再開できるのか、抜くことで体力が落ちないか、緩和ケアを受けながら別の方法を検討できるかを不安に感じる方もいます。
ご相談時には、直近のCTや超音波画像と読影報告書、腹水細胞診の結果、血液検査、アルブミン、肝機能・腎機能、腫瘍マーカー、体重と腹囲の変化、食事量、排便、尿量、腹水穿刺の回数と排液量を確認します。現在の抗がん剤名、治療歴、副作用、主治医から説明されている方針も重要です。
腹水がある場合も、標準治療を否定するのではなく、症状を整えながら現在の治療を続けられるか、治療内容の調整が必要かを主治医と確認することが基本です。強い腹痛、嘔吐、発熱、呼吸苦がある場合は相談予約を待たず、まず治療中の医療機関へ連絡してください。
主治医へ確認したい質問
「腹水の主な原因は何か」「腹膜播種や肝転移はあるか」「症状がどの程度なら腹水穿刺を行うか」「再びたまった場合の連絡先はどこか」「抗がん剤の継続条件は何か」を確認しておくと、変化が起きたときに対応しやすくなります。治療の目標と生活で大切にしたいことをご家族とも共有し、患者様の体調に合わせて優先順位を整理しましょう。

【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。



