抗がん剤の副作用について
抗がん剤は、がん細胞を攻撃・破壊するための薬剤です。
しかし、その作用はがん細胞だけでなく、正常な細胞にも影響を及ぼすことがあります。
その結果、患者さんにはさまざまな副作用が現れることがあります。
主な副作用
- 髪の毛の脱毛
- 口内炎
- 消化器症状(吐き気、下痢など)
- 骨髄の抑制(白血球、赤血球、血小板の減少)
副作用が現れない人
抗がん剤の副作用は、患者さんの体質や持病、使用する薬剤の種類や量によって異なります。
そのため、全ての患者さんが副作用を経験するわけではありません。
一部の患者さんは、特定の抗がん剤に対して副作用をほとんどまたは全く感じないことがあります。
抗がん剤の副作用が出ない理由
抗がん剤の副作用が一部の患者さんに出ない理由は、以下の要因に起因すると考えられます。
1. 個人の遺伝的要因
- 遺伝的な違いにより、抗がん剤の代謝や排泄の速さが人によって異なることがあります。
- 特定の遺伝子変異を持つ人は、抗がん剤の効果や副作用の発現が異なることが研究で示されています。
2. 薬剤の吸収、分布、代謝、排泄の違い
- 体内での薬剤の動態は、吸収、分布、代謝、排泄の4つのプロセスに分けられます。
- これらのプロセスは、患者さんの年齢、性別、体重、肝機能、腎機能などによって異なるため、副作用の発現も異なることがあります。
3. 複数の薬剤の併用
- 他の薬剤との併用により、抗がん剤の効果や副作用が変わることがあります。
- 特定の薬剤が抗がん剤の代謝を促進するか、逆に抑制することで、副作用の発現が変わることが考えられます。
4. 個人の免疫反応の違い
- 免疫システムの反応は個人差が大きく、これが抗がん剤の副作用の発現に影響を与えることがあります。
- 強い免疫反応を示す人は、副作用が出やすい一方、弱い免疫反応を示す人は副作用が出にくいとされています。
5. がんの種類や進行度
- がんの種類や進行度によって、必要な抗がん剤の種類や量が異なります。
- それに伴い、副作用の発現も異なることが考えられます。
光免疫療法の推奨
この治療法は、特定の光に反応する薬剤と、その薬剤を活性化するための光を組み合わせてがん細胞を攻撃します。
光免疫療法のメリット
- 選択的にがん細胞のみを狙って攻撃するため、正常細胞へのダメージが抑えられるため、副作用が少ない
- 外科手術や放射線治療と組み合わせて使用することで、相乗効果が期待される
まとめ
抗がん剤治療は効果的ながん治療の一つですが、副作用のリスクも伴います。
光免疫療法は選択的にがん細胞を攻撃する治療法であり、副作用が少ない利点があります。
患者さんやその家族は、治療の選択をする際に、これらの情報を参考に医師と十分な相談を行うことが重要です。
【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。