乳がんは、女性のがんの中で罹患数第一位のがんであり 全てのがんの中で約2割を占めます。
人数的には日本人女性の9人に1人が罹患していますので、女性にとって一般的ながんとなります。
乳がんは、がんが小さいうちに発見できると治る可能性が高いです。
ここでは、乳がんセルフチェックの方法、注意すべきサイン、さらに光免疫療法という治療法について解説します。
乳がんセルフチェックの目的とその重要性
乳がんのセルフチェックは、自ら乳房の異常を早期に見つけることを目的としています。
早期発見できると90%以上は治るといわれていますので、セルフチェックはとても重要です。
また、乳がんに罹った患者様の50%以上が、セルフチェック(自己触診)によって乳がんに気がついたというデータもあります。
特に、妊娠中や生理前で胸が張っている人、授乳中の人の乳がんは、「マンモグラフィー」や「超音波検査」で見つかりにくいです。
乳がんの死亡率は全てのがんの中でも低いですが、それはセルフチェックや定期検診で早期発見ができているからというのが理由の一つです。
乳がんセルフチェックの方法
チェックの頻度とタイミング
乳がんセルフチェックは月に一度、月経終了後1週間の間に行うことが推奨されます。
この時期は乳房の腫れや痛みが少なく、変化が感じやすいからです。
生理がない場合や閉経後の場合は、毎月同じ日に実施します。
また、乳がんのしこりの大きさは2cm以上であれば、偶然自分で見つけることが多いですが、セルフチェックになれると1cmのしこりでも気がつくようになります。
※乳がんのしこりは1cmになるまで約5年、2cmになるまで約8年が目安となります。
視覚的チェック |
1. 大きさ、形、皮膚の状態:鏡の前で両腕を自然に下ろし、乳房の大きさや形が左右で異なる場合や、皮膚にしわやくぼみがないかを確認します。また、両腕を高く上げた姿勢で、正面・側面・斜めからも乳房をよく観察しましょう。 2. 乳頭の変化:乳頭が陥没していたり、ただれている。またはその他の変化が見られるかを確認します。 3. 変色や分泌物:皮膚に赤みや湿疹がないか、乳頭からの分泌物(特に血性のもの)がないかを視認します。 |
触診によるチェック |
1. 正しい位置での触診:仰向けで横たわります。背中に薄いクッションなどを入れるとより変化に気がつきやすいです。 2. 触診の方法:指の腹を使い、乳房全体にわたって小さな円を描くようにゆっくりと圧力をかけながら触ります。乳房の外側から内側、上から下へとチェックし、特に乳腺が多い乳房の外側上部と脇の下を念入りに触診します。 3. 異常の確認:硬い塊やしこり、痛みがある部分がないか特に注意深く確認します。 |
異常を発見した時の対処法
乳房のしこり、痛み、皮膚の変化、乳頭からの異常な分泌物が見つかった場合、すぐに専門の医療機関(乳腺外科、乳腺科、乳腺内分泌外科など)へ行くことをお勧めします。
これらの兆候が乳がんを示しているとは限りませんが、早期診断と対応が重要です。
乳がん治療の選択肢:光免疫療法
光免疫療法は、特定の波長の光を用いて薬剤をがん細胞に集積させ、活性酸素でがん細胞を選択的に破壊する方法です。
この治療は正常組織のダメージを抑えながら、がん細胞を効率的に攻撃することができます。
詳細は以下よりご確認いただけます。
乳がんをステージ0や1で早期発見できた場合、10年生存率は90%以上となります。
そのため、セルフチェックや検診などで早期発見することが治療の成功率を高めることにも繋がります。
【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。