末期がんとは
「末期がん」という言葉を耳にしたことがある方は多いと思いますが、実は「末期がん」という明確に定義された疾患が存在するわけではありません。
一般的には、末期がんはステージⅣのがんに分類されることが多いものの、ステージⅣのがんすべてが末期がんに該当するわけではありません。
ステージⅣとは、がんが原発巣(最初に発生した部位)を超えて遠隔臓器に転移(遠隔転移)した状態を指します。
末期がんとは通常、ステージⅣの進行がんのうち、手術、化学療法、放射線療法などの標準治療が適用困難であり、かつ患者様の身体がこれらの治療に耐えられない状態を指すことが多いです。
ただし、この定義は医療機関や医師によって多少異なる場合があります。
当院では末期がんにもご対応可能な光免疫療法を導入しております。詳細はこちらを御参考ください。
末期がん=絶対亡くなる病気ではない
末期がんという言葉から、「余命が半年以内」や「治療法が全くない」といったイメージを抱く方が多いかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
「末期」という言葉のニュアンスが、がんという疾患と結びつくことで悲観的な印象を与えがちですが、末期がんは余命に直結する絶対的な状態を意味するものではなく、あくまでがんの進行度合いを示す一つの指標です。
実際、医師から宣告された余命を超えて長く生存する患者様も存在します。
また、医療技術は日々進歩しており、手術、化学療法、放射線療法といった三大療法の改良に加え、免疫療法や分子標的療法など新たな治療法が開発されています。
これにより、根治が可能なケースが増えただけでなく、根治が難しい場合でもがんの進行を抑え、生活の質を維持することが可能になっています。
近年では、末期がんと診断された方にも多様な治療選択肢があり、悲観せずに前向きに治療に臨むことができる環境が整いつつあります。
光免疫療法は末期がん(ステージⅣ)でも対応可能
当院で採用している光免疫療法は、日本ではまだ導入施設が限られていますが、米国や欧州諸国では既に臨床応用が進んでいる治療法です。
この治療では、がん細胞に選択的に結合する抗体と光感受性薬剤を組み合わせ、点滴で投与します。
薬剤はEPR効果を活用してがん細胞に集積し、その後近赤外線を照射することで活性化されます。
この過程で発生する活性酸素種ががん細胞を破壊し、根治を目指すことが期待されます。
また、「免疫療法」の名の通り、薬剤による直接的な効果に加え、破壊されたがん細胞から放出される抗原が患者様自身の免疫系を活性化し、免疫細胞ががんを攻撃する記憶を獲得します。
これにより、長期的な抗腫瘍効果が期待でき、副作用も比較的少ない傾向にあります。
特に、点滴投与により薬剤が全身に分布するため、末期がんや転移性がんのように細部に広がったがん細胞にもアプローチが可能であり、注目を集めている治療法です。
現在、標準治療が適用できない、あるいは他の治療で効果が得られなかった患者様は、ぜひ一度ご相談ください。
当院では副作用が少ない光免疫療法を導入
当院では光免疫療法を導入しております。現在がん治療に関して以下のようなお悩みはございませんか?

【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。