丸山ワクチン(SSM)について
治療の成り立ちと現在の位置づけ、投与方法、注意点をご案内します。

感染症を予防する一般的なワクチンとは異なります
丸山ワクチン(SSM=Specific Substance MARUYAMA)は、結核菌から抽出した多糖体「アラビノマンナン」を主成分とする注射剤です。
がんに対して使用されるSSM-A・SSM-Bは、国内でがん治療薬として承認された医薬品ではなく、日本医科大学付属病院ワクチン療法研究施設から有償治験薬として提供されています。
治療による反応には個人差があり、がんの縮小や症状の改善、生存期間の延長を保証するものではありません。
丸山ワクチンの起源と歩み
皮膚結核の研究から始まり、がんへの応用が検討されてきました。
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1944
皮膚結核の治療研究から誕生
丸山ワクチンは、故・丸山千里博士(元日本医科大学学長)が進めていた皮膚結核の治療研究から誕生しました。
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1964
がん治療への使用を開始
皮膚結核やハンセン病の研究を背景として、1964年ごろから、がんに対する治療への応用が始まりました。
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1981
有償治験薬として提供
厚生省(当時)の特例により、患者様が実費を負担して使用する有償治験薬としての提供が認められ、現在も治験の枠組みで使用されています。
がん治療における位置づけ
承認された標準治療との違いを理解したうえで検討することが大切です。
がん細胞を直接攻撃する薬ではありません
抗がん剤のように、薬剤そのものががん細胞を直接殺傷する治療ではありません。免疫反応に関わる作用について、基礎研究や臨床で検討が続けられています。
がん治療薬としては未承認です
SSM-A・SSM-Bは、がん治療における有効性と安全性が承認審査を経て確立された医薬品ではありません。すべてのがん種や病状に同じ効果が得られるものでもありません。
標準治療との関係を確認します
手術、薬物療法、放射線治療などの標準治療に代わるものではありません。現在の治療を自己判断で中断せず、主治医と相談しながら治療計画全体の中で検討します。
治験担当医による経過確認が必要です
治療には医師の承諾と患者様の同意、所定書類による登録が必要です。開始後も治験担当医が病状や体調を確認し、継続の可否を判断します。
治療を始めるまでと投与方法
医師への相談と登録手続きを行ったうえで、皮下注射による投与を行います。
治験担当医へ相談
現在の病状や治療内容を把握している主治医、または注射を担当する医師へ相談します。
必要書類と同意
治験承諾書、SSM治験登録書、患者様の同意書など、所定の書類を準備します。
治験薬の交付
登録手続き後、日本医科大学付属病院ワクチン療法研究施設から治験薬の交付を受けます。
皮下注射と経過確認
通常は濃度の異なるSSM-AとSSM-Bを交互に皮下注射し、治験担当医が経過を確認します。
SSM-AとSSM-B
丸山ワクチンは無色透明の注射液で、SSM-Aと、その10分の1の濃度であるSSM-Bがあります。
公式の基本的な使用法では、AとBを隔日で交互に皮下注射します。通院の場合は週3回が目安とされていますが、実際の種類、回数、期間は患者様の状態や経過に応じて治験担当医が判断します。
副作用と治療上の注意点
副作用が少ないとされる治療でも、体調の変化を見逃さないことが重要です。
「副作用がない」とは言い切れません
日本医科大学付属病院の公式FAQでは、ごくまれに微熱がみられると案内されています。
また、皮下注射に伴って注射部位の痛み、赤み、腫れなどが生じる可能性があります。治療後に普段と異なる症状が現れた場合は、次回の投与を自己判断で行わず、速やかに治験担当医へご相談ください。
- 現在受けている治療や使用中の薬を医師へ伝える
- 発熱や体調不良がある場合は投与前に相談する
- 決められた投与方法と保管方法を守る
- 標準治療を自己判断で中断・変更しない
リスク・副作用等
治療を検討する際にご確認いただきたい事項です。
| リスク・副作用 |
ごくまれに微熱がみられるとされています。 皮下注射に伴い、注射部位の痛み、赤み、腫れなどが生じる可能性があります。 副作用の出方には個人差があります。異常を感じた場合は速やかに医師へご相談ください。 |
|---|---|
| 未承認医薬品等であること |
がんに対して使用するSSM-A・SSM-Bは、医薬品医療機器等法上、がん治療薬として承認を受けていない治験薬です。 1981年から厚生省(当時)の特例により、有償治験薬として提供されています。 |
| 入手経路等 |
治験担当医の承諾、患者様の同意、所定の登録手続きを行った後、日本医科大学付属病院ワクチン療法研究施設から交付を受けます。 国内販売代理店から購入する医薬品ではありません。 |
| 国内の承認医薬品等の有無 |
SSM-A・SSM-Bと同一成分・同一目的のがん治療薬として承認された国内医薬品はありません。 関連製剤の「アンサー20」は、放射線療法による白血球減少の抑制を目的として承認されていますが、がんそのものを治療する抗がん剤としての承認ではありません。 がんの種類や病期に応じて、手術、薬物療法、放射線治療などの承認された標準治療があります。 |
| 諸外国における安全性等の情報 |
がん治療を目的とするSSM-A・SSM-Bについては、国内承認薬と同様の海外公的添付文書に基づく安全性情報が十分に整備されているとはいえません。 既知の情報だけでは確認できない副作用が生じる可能性も含め、治験担当医から説明を受けたうえでご検討ください。 |
| 費用と公的医療保険 |
丸山ワクチンによるがん治療は公的医療保険の適用外です。 治験薬の費用に加え、診察料、注射料、文書作成料などが必要となる場合があります。治療開始前に費用の総額をご確認ください。 |
※治療の適応、投与方法、継続期間は、患者様の病状や治療経過を確認したうえで医師が個別に判断します。


