光免疫療法は、光に反応する薬剤を点滴で投与し、がん細胞に集まった薬剤へ近赤外線を照射することで、がん細胞へのアプローチを目指す治療法です。
薬剤ががん細胞に集まりやすい性質を利用し、照射によって活性酸素を発生させることで、がん細胞を内側から攻撃することを目的としています。
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大腸がんは高齢者に多いがんですが、「何歳から増えるのか」「若ければ心配しなくてよいのか」と疑問を持つ方もいるでしょう。日本では罹患する人が40歳代から増え、40歳以上の男女には年1回の大腸がん検診が推奨されています。一方、20歳代や30歳代でも発症することがあり、血便や便通の変化などがある場合は年齢にかかわらず受診が必要です。この記事では、大腸がんと年齢の関係、年代別の注意点、遺伝や生活習慣などのリスク、検診と受診の目安を患者様向けに解説します。大腸がん全体については、大腸がんとは?症状・検査・治療の基本もご覧ください。
大腸がんになりやすい年齢とは

大腸がんは40歳代から増加する
日本の大腸がん罹患率は、若い年代では比較的低いものの、40歳代から増加する傾向があります。このため、国が推奨する対策型大腸がん検診は男女とも40歳以上が対象です。ただし、「40歳になったら突然発症する」という意味ではなく、年齢とともに発症する人が徐々に増えるという集団全体の傾向です。統計は個人の発症時期を予測するものではありません。40歳を迎えたら症状がなくても検診を習慣にし、症状がある場合は年齢を問わず医療機関を受診しましょう。
50歳以降は大腸がんのリスクが高くなる
大腸がんは50歳以降にさらに増え、年齢が上がるほど罹患率が高くなる傾向があります。長年の生活習慣や環境要因が積み重なることに加え、細胞の遺伝子に生じた変化が蓄積しやすくなることなどが関係すると考えられています。50歳以降は、過去の検診が陰性だった方も毎年の便潜血検査を続けることが重要です。便潜血検査で一度でも陽性となった場合は、痔だと思って放置したり、便潜血検査をやり直したりせず、精密検査を受けてください。
男性と女性で年齢別の傾向は異なるのか
大腸がんは男性にも女性にも起こり、どちらも年齢とともに増加します。統計上の罹患率には男女差がありますが、女性だから検診が不要ということはなく、国が推奨する検診の対象は男女とも40歳以上です。女性では月経や婦人科疾患、男性では痔などによる出血と考えて血便を見過ごすこともあります。性別による先入観を持たず、便に血が混じる、便通が変わる、貧血を指摘されたなどの変化があれば、消化器内科などへ相談しましょう。
高齢になると大腸がんが増える理由
がんは、細胞の増殖を調節する遺伝子などに複数の変化が重なって発生します。年齢を重ねるほど細胞分裂の回数が増え、喫煙、飲酒、食生活、肥満などの影響を受ける期間も長くなるため、大腸がんが増えると考えられています。また、大腸ポリープの一部は時間をかけてがんへ変化します。ただし、加齢だけが原因ではなく、健康的な生活を送っている方にも発症することがあります。発症したことを本人の生活習慣だけの責任と捉える必要はありません。
年齢だけで発症リスクは決まらない
年齢は大腸がんの重要なリスク要因ですが、それだけで発症するかどうかは決まりません。家族歴、遺伝性疾患、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患、喫煙、飲酒、肥満、運動不足なども関係します。若い方でも強い家族歴がある場合は、一般的な検診開始年齢より前から個別の検査が必要になることがあります。一方、高齢でも必ず大腸がんになるわけではありません。自分の年齢と背景を医師へ伝え、必要な検査を相談しましょう。原因やリスクについては大腸がんの原因と予防も参考にしてください。
年代別にみる大腸がんの特徴

20歳代でも大腸がんになることはある
20歳代の大腸がんは高齢者に比べてまれですが、発症しないわけではありません。若いことを理由に血便や腹痛を痔、ストレス、過敏性腸症候群などと考え、受診が遅れることがあります。血便が繰り返す、便通の変化が続く、原因不明の貧血や体重減少がある場合は、年齢にかかわらず医療機関へ相談してください。家族に若くして大腸がんになった方がいる場合や、複数の血縁者に大腸がんがある場合は、遺伝性疾患の可能性も含めて家族歴を伝えることが大切です。
30歳代では遺伝的な要因も確認する
30歳代でも大腸がんの頻度はまだ高くありませんが、若年発症ではリンチ症候群や家族性大腸腺腫症などの遺伝性大腸がんが関係することがあります。すべての若年患者が遺伝性というわけではありませんが、本人や家族のがんの種類、発症年齢、血縁関係を整理すると評価に役立ちます。遺伝学的検査には、本人だけでなく家族にも関係する情報が含まれるため、必要に応じて遺伝カウンセリングを受け、検査の意味や結果への対応を理解してから検討します。
40歳代は大腸がん検診を始める年代
40歳代は大腸がんに罹患する人が増え始める年代であり、日本では40歳以上の男女に年1回の便潜血検査が推奨されています。便潜血検査は、目では見えない微量の血液が便に混じっていないかを2日分の便で調べる検査です。早期の大腸がんは症状がないことも多いため、忙しくても毎年受けることが重要です。ただし、血便や腹痛、便通の変化などがある方は検診の対象として待つのではなく、診断のために医療機関を受診してください。
50歳代は症状がなくても検診を続ける
50歳代では大腸がんの罹患率が上がるため、過去の検診で問題がなくても年1回の検診を継続します。便潜血検査は、受けた年の便に血液が混じっているかを調べるもので、将来の発症を保証する検査ではありません。また、大腸がんは常に出血するとは限らないため、1回の陰性だけで完全に否定できません。定期的に繰り返すことに意味があります。陽性となった場合は、大腸内視鏡検査などの精密検査を受け、ポリープやがんの有無を確認します。
60歳代では持病や生活習慣も含めて確認する
60歳代は大腸がんが多くなる年代で、糖尿病、高血圧、心臓病などの持病がある方も増えます。検査や治療では、服用中の薬、腎機能や心肺機能、過去の手術歴などを確認します。特に血液を固まりにくくする薬を自己判断で中止すると危険なため、内視鏡検査の前は処方医と検査担当医の指示に従ってください。生活習慣を整えることは健康全体に役立ちますが、検診の代わりにはなりません。運動や食生活の改善と定期検診を組み合わせましょう。
70歳代では体力を考慮して治療を選ぶ
70歳代の治療では、暦年齢だけでなく、日常生活の自立度、認知機能、栄養状態、持病、家族や社会の支援などを総合して考えます。同じ年齢でも体力には大きな差があり、手術や薬物療法を標準的に受けられる方もいます。一方、治療による機能低下や副作用の影響が大きいと予想される場合は、治療の強度や方法を調整します。期待できる効果、入院期間、術後の生活、通院負担を確認し、本人が大切にしたいことを医療者へ伝えましょう。
80歳以上でも年齢だけで治療を諦める必要はない
80歳以上でも、全身状態が良好であれば手術や薬物療法を検討できる場合があります。反対に、持病やフレイルが強い場合は、治療の負担を抑え、症状緩和や生活の質を優先することもあります。重要なのは、年齢だけで治療の可否を決めず、治療によって得られる利益と起こり得る不利益を具体的に比較することです。高齢者総合機能評価や多職種の支援を活用し、患者様本人の価値観と家族の支援体制を踏まえて個別に判断します。
年齢にかかわらず注意したい症状とリスク要因

血便や便通の変化が続く場合
大腸がんでは、便に血が混じる、便が細くなる、便秘と下痢を繰り返す、排便後も便が残る感じがするなどの症状がみられることがあります。ただし、痔や炎症など良性の病気でも同様の症状は起こります。見た目だけで原因を区別することは難しく、「若いからがんではない」「赤い血だから痔」と自己判断しないことが大切です。症状が続く、繰り返す、量が増える場合は医療機関を受診してください。初期症状については大腸がんの初期症状もご覧ください。
腹痛・貧血・体重減少がみられる場合
腹痛や腹部の張り、原因不明の貧血、だるさ、意図しない体重減少なども大腸がんでみられることがあります。右側の結腸にできたがんでは、目に見える血便よりも貧血で見つかることがあります。月経がある女性でも、鉄欠乏性貧血を月経だけの影響と決めつけず、医師の判断により消化管の検査を検討します。強い腹痛、繰り返す嘔吐、排便や排ガスが止まる場合は腸閉塞の可能性があるため、速やかに医療機関へ連絡してください。
家族に大腸がんになった人がいる場合
親、きょうだい、子どもなど近い血縁者に大腸がんの方がいる場合は、いない場合より発症リスクが高くなることがあります。特に、若い年齢で発症した家族がいる、複数の血縁者が大腸がんになっている、子宮体がんなど特定のがんが家系内に多い場合は、遺伝性疾患を考える手掛かりになります。家族歴を伝える際は、がんの部位、発症した年齢、父方か母方かを分かる範囲で整理し、検査を始める時期や間隔を医師へ相談しましょう。
遺伝性大腸がんが疑われる場合
リンチ症候群や家族性大腸腺腫症などでは、一般の人より若い年齢から大腸がんのリスクが高くなります。多数の大腸ポリープ、若年発症、特徴的な家族歴などから疑われ、腫瘍組織の検査や遺伝学的検査を検討します。遺伝子の変化が確認された場合は、本人の検査計画だけでなく、血縁者が検査を受けるかどうかにも関係します。専門的な遺伝カウンセリングを利用し、検査の利点、限界、結果の伝え方、心理的負担について説明を受けることが重要です。
大腸ポリープや炎症性腸疾患の治療歴がある場合
大腸腺腫など一部のポリープは、大きさや組織の特徴によって将来がんへ進む可能性があります。ポリープを切除した後も、個数、大きさ、病理結果に応じた間隔で内視鏡検査が必要です。また、潰瘍性大腸炎やクローン病などで大腸の炎症が長期間続く場合は、大腸がんのリスクが高くなることがあります。一般の検診ではなく、治療中の医療機関で計画的な内視鏡検査を受けることが大切です。自己判断で通院を中断しないようにしましょう。
喫煙・飲酒・肥満などの生活習慣がある場合
喫煙、過度の飲酒、肥満、運動不足などは、大腸がんのリスクと関連するとされています。加工肉や赤肉に偏らず、野菜や果物などを含むバランスの良い食事を意識し、無理のない範囲で身体活動を増やすことは、生活習慣病を含む健康維持に役立ちます。禁煙や節酒も重要です。ただし、生活を改善すれば大腸がんを完全に防げるわけではありません。予防的な生活習慣と、対象年齢での検診、症状がある場合の受診を別々に考えましょう。
大腸がんを早期発見するための受診の目安

40歳以上は年1回の便潜血検査を受ける
日本の対策型大腸がん検診は、症状のない40歳以上の男女を対象に、問診と便潜血検査を年1回行います。便潜血検査は2日分の便を採取し、目では見えない微量の血液を調べます。自治体や職場で受けられる場合があり、実施時期や費用は地域・制度によって異なります。検診には偽陰性や偽陽性などの限界もありますが、適切な対象年齢と間隔で繰り返し受けることが、大腸がんによる死亡を減らすために重要です。
便潜血検査が陽性なら精密検査を受ける
2日分のうち1日分でも陽性になった場合は、精密検査が必要です。大腸がんは毎日出血するとは限らないため、便潜血検査をもう一度受けて陰性を確認する方法は精密検査の代わりになりません。精密検査では一般に大腸内視鏡検査を行い、必要に応じて組織を採取します。陽性でも必ず大腸がんというわけではありませんが、原因を確認せず放置すると早期発見の機会を逃す可能性があります。検査については大腸がんの検査も参考にしてください。
症状がある場合は検診を待たず受診する
がん検診は、症状のない人からがんの疑いがある人を見つけるための仕組みです。血便、腹痛、便通の変化、貧血、体重減少などがある場合は、次回の検診を待たず、診断のために医療機関を受診してください。便潜血検査が陰性でも、症状が続く場合は受診が必要です。受診時には、いつからどのような症状があるか、便の色や回数、家族歴、過去の検査結果を伝えます。大量の出血や強い腹痛、嘔吐が続く場合は早急に相談しましょう。
若い年代でも症状を放置しない
40歳未満は一般的な対策型検診の対象ではありませんが、症状がある場合に検査を受けられないという意味ではありません。若い年代では、大腸がんの頻度が低いことから、痔や体調不良として経過を見てしまう場合があります。症状が繰り返す、治療しても改善しない、家族歴がある、貧血や体重減少を伴う場合は、消化器内科へ相談してください。必要な検査は症状やリスクに応じて医師が判断し、すべての若者に内視鏡検査が必要なわけではありません。
高齢者の検査は体力や持病を考慮する
大腸がん検診には一律の上限年齢が設定されていませんが、高齢者では、検診で病変が見つかった場合に精密検査や治療を受けられるか、検査の負担や偶発症のリスクを含めて考える必要があります。年齢だけで中止を決めるのではなく、全身状態、持病、生活機能、本人の希望、予想される利益を医師と相談します。症状がある場合は検診を続けるかどうかとは別に、原因を調べて症状を和らげるための診療が必要です。
当院に寄せられる大腸がんと年齢に関する相談
当院には、「20歳代・30歳代で血便があるが大腸がんの可能性はあるか」「家族が若くして大腸がんになり、自分は何歳から検査を受けるべきか」「40歳を過ぎたが便潜血検査と内視鏡検査のどちらが必要か」「高齢の家族に大腸がんが見つかり、年齢的に手術や抗がん剤が可能か」といった相談が寄せられます。また、便潜血検査が陽性になったものの症状がないため精密検査を迷っている方や、過去に内視鏡検査で問題がなかったため再検査が必要か悩む方もいます。ご相談では、年齢だけで結論を出さず、症状、家族歴、ポリープや炎症性腸疾患の有無、持病、服用薬、これまでの検査結果を整理します。そのうえで、一般的な検診と症状がある方の診療の違い、精密検査の必要性、遺伝カウンセリングを検討する目安、高齢者の検査や治療で確認したい利益と負担を説明します。急な大量出血、強い腹痛、繰り返す嘔吐などがある場合は、相談予約を待たず医療機関へ連絡してください。
大腸がんの年齢について大切なポイント
大腸がんは40歳代から増え、50歳以降でさらに多くなりますが、若い年代でも発症する可能性があります。40歳以上で症状がない方は年1回の便潜血検査を受け、陽性の場合は精密検査へ進みましょう。血便や便通の変化などがある場合は、年齢や検診結果にかかわらず受診が必要です。また、高齢であることだけを理由に検査や治療を諦めず、体力、持病、本人の希望を踏まえて個別に相談することが大切です。
- 大腸がんは40歳代から増える傾向があります
- 40歳以上は年1回の便潜血検査が推奨されます
- 若い年代でも症状があれば受診が必要です
- 家族歴によって早期から検査を考える場合があります
- 便潜血検査陽性時は精密検査を受けましょう
- 高齢者の治療は体力や希望を含めて判断します

【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。



