乳がんの再発・転移についての詳細解説
乳がんは、乳腺組織に発生するがんであり、女性が罹るがんの1位を占めています。
早期段階で治療をした乳がんは高い治癒率となりますが、その後がんの再発や転移を引き起こす可能性もあります。
再発や転移は、患者様の予後に大きな影響を与えるため、それらのリスク要因や治療法を理解しておくことが重要となります。
再発と転移の違いについて
乳がん再発と転移は、治療後に再びがんが発見されることですが、発生する場所などが異なります。
再発
再発は、治療後に乳房やその周囲で再びがんが現れる状況を指します。
また、乳房や胸壁で再発する局所再発と近くのリンパ節で再発する領域再発に分けられます。
転移
転移(遠隔転移)とは、乳房以外の全身の臓器にがん細胞が広がる状況を指します。
乳がんが遠隔転移しやすい部位には、骨、脳、肺、肝臓などが挙げられます。
また、転移が認められた場合、乳がんのステージはⅣ期と診断され、治癒は困難と判断されます。
再発のリスク要因と症状
局所再発のリスク要因としては、若年者の乳がん罹患、腫瘍が大きい、手術での不完全な切除などが挙げられます。
若い女性が乳がんと診断されたり、発見時の腫瘍が大きい場合、また手術で完全にがん細胞を取り切れなかった場合は再発リスクが高くなります。
また、局所再発の初期症状としては、手術した部位やその周囲に腫瘍(しこり)や皮膚の変化が現れます。
最初の乳がんと同様に、しこりは硬く根を張ったように動かないことが多いです。
再発の治療と予防
局所再発が認められた場合、再発の範囲や進行状況によって治療法が異なります。
●手術:乳房温存術後に再び乳房にがんを発見した場合、再手術によって乳房切除術を行うことがあります。
●放射線療法:以前に放射線療法を行っていなければ、術後に放射線療法を行います。
●薬物療法:再発までの期間が短い場合やがんの悪性度が高いと判断された場合は、放射線療法の前に薬物療法を行うことがあります。
また、乳がんの再発リスクを低減させるために、ホルモン療法や化学療法などが追加で行われることがあります。
遠隔転移とは
乳がんの遠隔転移とは、血液やリンパ液によって原発巣から離れた他の臓器に新しい腫瘍が作られる状況です。
転移先としては、骨、脳、肺、肝臓などの臓器が多く、転移した先の部位でそれぞれ痛みなどの症状が現れることがあります。
遠隔転移の治療
遠隔転移が認められた場合、がん細胞が全身に潜んでいる可能性があるため、全身療法である薬物療法を中心に治療が行われます。
薬物療法には、化学療法・ホルモン療法・分子標的療法・免疫療法などがあり、効果がある治療法を継続し、効果が無くなったら他の治療法へ変更します。
また、症状の軽減や生活の質を向上のために、放射線療法や手術といった局所療法を行うこともあります。
光免疫療法とその効果
光免疫療法は、特定の薬剤と光を組み合わせてがん細胞を攻撃する方法です。
薬剤はがん細胞に集積し、その後特定の波長の光を照射することでがん細胞を破壊します。
光免疫療法は、標準治療などの他の治療法と組み合わせることで、相乗効果が期待出来ます。
乳がんの再発・転移が認められ、標準治療だけでは治癒が困難な場合、光免疫療法という選択肢も検討の余地があります。
また、症状を和らげる緩和ケアとしても光免疫療法は採用できますので、全身に遠隔転移したステージⅣの乳がんの患者様でもご相談ください。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。
転移と再発の予防
乳がんの転移や再発を予防するためには、治療後の生活習慣の改善やフォローアップが重要となります。
定期的に検診や診断を受け、栄養バランスの取れた食事や禁煙、適度な運動によって転移や再発リスクの低減に繋がります。
まとめと今後の展望
乳がんの再発や転移には、患者様の予後に大きな影響を与えますが、現代では多くの治療の選択肢が存在します。
光免疫療法は、標準治療だけでは治癒が目指せなかった患者様への追加の選択肢となる可能性があります。
また、生活習慣の改善や定期的なフォローアップによって、治療後の再発や転移を予防することも重要となります。

【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。