光免疫療法は、光に反応する薬剤を点滴で投与し、がん細胞に集まった薬剤へ近赤外線を照射することで、がん細胞へのアプローチを目指す治療法です。
薬剤ががん細胞に集まりやすい性質を利用し、照射によって活性酸素を発生させることで、がん細胞を内側から攻撃することを目的としています。
東京がんクリニックでは、以下のようなお悩みをお持ちの方からのご相談も承っております。
- 再発・転移があり、治療の選択肢を探している方
- 標準治療との併用を検討されている方
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- ご高齢などの理由で治療方針にお悩みの方
- 緩和ケアを勧められ、他の可能性も検討したい方
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肺がんの手術を提案されると、「肺をどのくらい切除するのか」「手術後に息苦しくならないか」「元の生活へ戻れるのか」と心配になる方は少なくありません。肺がん手術では、がんを十分な範囲で取り除くことと、できるだけ肺の機能を保つことの両方を考えて術式を選びます。適した方法は、肺がんの種類やステージ、病変の大きさと位置、リンパ節転移の可能性、呼吸機能、持病などによって異なります。この記事では、手術の適応、肺葉切除・区域切除などの術式、入院中の流れ、合併症、退院後の生活を解説します。手術以外を含めた治療全体の位置づけは、肺がんの治療方法と選び方も参考にしてください。
肺がん手術の目的と適応

肺がんの手術で目指すこと
肺がん手術の主な目的は、肺にあるがんと周囲の必要な組織を切除し、治癒を目指すことです。目に見える腫瘍だけをくり抜くのではなく、病変が含まれる肺の一部と、転移の可能性を調べるためのリンパ節を適切な範囲で取り除きます。切除した組織は病理検査で詳しく調べ、がんの組織型、広がり、リンパ節転移、切除断端にがんが残っていないかなどを確認します。
手術前の画像検査で判断したステージと、手術後の病理検査によるステージが異なる場合があります。その結果によって、術後に薬物療法などを追加するかが検討されます。手術だけで治療が完了するとは限らないため、手術の目的、想定する切除範囲、術後治療の可能性まで説明を受けておくことが大切です。
手術が検討されるステージ
非小細胞肺がんでは、一般に遠隔転移がなく、手術で取り切れると判断される早期から一部の局所進行例で手術が検討されます。日本肺癌学会の2025年版ガイドラインでは、肺切除が可能な臨床病期I~II期の非小細胞肺がんに外科切除が推奨されています。III期ではリンパ節転移の位置や数、周囲臓器への広がりによって判断が複雑になり、呼吸器外科、呼吸器内科、放射線治療科などによる検討が重要です。
小細胞肺がんは早い段階から全身へ広がりやすいため、手術の対象は限られます。リンパ節転移がなく、手術で取り切れると判断されるごく早期の例で検討され、手術後には薬物療法が行われることが一般的です。ステージだけで自己判断せず、自分の病変が手術可能と判断された理由を担当医へ確認しましょう。
手術の可否を判断するための検査
手術前には胸部CT、PET-CT、必要に応じて脳MRI、気管支鏡検査などを行い、がんの位置と広がりを調べます。リンパ節転移が疑われる場合は、超音波気管支鏡を用いた針生検などで組織を確認することがあります。画像だけでは判定しきれない場合があるため、検査結果を組み合わせて手術で取り切れる可能性を評価します。
安全に手術を受けられるかを判断するため、呼吸機能検査、心電図、血液検査、尿検査なども行います。肺活量や1秒量から、切除後に残る肺機能を予測します。必要に応じて心臓超音波検査、運動負荷試験、歯科受診などが追加されます。検査が多いのは、手術の危険性を減らし、切除範囲を適切に決めるためです。
高齢者や持病がある場合の考え方
年齢だけで肺がん手術の可否が決まるわけではありません。日常生活をどの程度自分で行えるか、呼吸機能、心臓や腎臓の状態、栄養状態、認知機能、服用中の薬などを総合的に確認します。慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、心疾患、糖尿病などがある場合は、合併症の可能性を踏まえて治療方針を検討します。
標準的な範囲の切除が難しい場合には、切除範囲を小さくする手術や、定位放射線治療などが選択肢になることがあります。放射線を用いる治療の目的や流れは、肺がんに対する放射線治療の考え方で確認できます。ただし、切除範囲を小さくすると肺機能を残しやすい一方、がんの位置や性質によっては局所再発の可能性も考慮する必要があります。手術による利益と負担、代替治療について説明を受け、本人が大切にしたい生活も含めて検討します。
肺がん手術で行われる術式の種類

肺葉切除とは
右の肺は上葉・中葉・下葉の3つ、左の肺は上葉・下葉の2つの肺葉に分かれています。肺葉切除は、がんがある肺葉を一つ切除する方法です。切除可能な非小細胞肺がんに対する標準的な術式の一つで、多くの場合は周囲のリンパ節郭清も行います。がんから十分な距離を確保して切除しやすい一方、区域切除や楔状切除より切除する肺の量は多くなります。
病変が肺葉をまたぐ、肺門に近い、周囲へ広がっているといった場合は、隣接する肺葉の一部を追加で切除したり、気管支や血管を切除してつなぎ直す手術を行ったりすることがあります。術式名だけでなく、自分の場合にどの範囲を切る予定か、手術中の所見で範囲が変わる可能性があるかを確認してください。
区域切除と楔状切除とは
一つの肺葉は、さらに複数の肺区域に分かれています。区域切除は、がんがある区域を支配する気管支や血管を処理し、解剖学的な区域単位で切除する方法です。楔状切除は区域の境界に沿わず、病変とその周囲をくさび形に切除します。どちらも肺葉切除より切除量を抑える「縮小手術」に含まれます。
2025年版ガイドラインでは、腫瘍の大きさ、肺の末梢にあるか、CTで見える充実部分の割合など、一定の条件を満たす早期非小細胞肺がんで区域切除または楔状切除が推奨されます。一方、切除する端からがんまでの距離を十分に確保できるか、リンパ節を適切に評価できるかも重要です。「小さい手術のほうが必ずよい」とは限らず、がんを取り切る確実性とのバランスで決まります。
片側肺全摘術とは
片側肺全摘術は、がんがある側の肺をすべて切除する方法です。病変が肺門部にあり肺葉切除では十分に取り切れない場合や、複数の肺葉に広がっている場合などに検討されます。切除後の呼吸機能や心臓への負担が大きくなるため、実施前には特に慎重な評価が必要です。
病変の位置によっては、気管支形成術や血管形成術を用いて、肺全摘を避けながらがんを取り切れる場合があります。すべての施設・症例で行えるわけではありませんが、肺全摘を提案された場合は、予定する理由、予測される術後肺機能、肺を温存する術式の可能性を確認するとよいでしょう。
胸腔鏡手術と開胸手術の違い
胸腔鏡手術では、胸に数か所の小さな切開を置き、カメラで胸の中を見ながら器具を操作します。傷が比較的小さく、術後の痛みや回復への利点が期待されます。一方、がんの位置、癒着、出血、複雑な血管処理などによっては、大きめの切開で直接胸の中を確認する開胸手術が適している場合があります。
胸腔鏡手術を予定していても、安全性を優先して手術中に開胸へ変更することがあります。これは失敗を意味するのではなく、出血の制御や確実な切除のための判断です。傷の大きさだけで優劣を決めず、予定する方法、変更が必要になる状況、施設や術者の経験について説明を受けましょう。
ロボット支援手術とは
ロボット支援手術は、医師が操作装置から立体画像を見ながら、関節のある細い器具を動かして行う胸腔鏡手術の一種です。細かな操作がしやすい特徴がありますが、ロボットが自動で手術するわけではありません。適応は病変の位置や進行度、施設の体制などによって異なります。
胸腔鏡、ロボット支援、開胸のいずれでも、最も重要なのはがんを適切な範囲で安全に切除することです。方法ごとに傷、手術時間、費用、起こり得る合併症などが異なる場合があります。提案された方法を選ぶ理由と、別の方法を選べるかを確認しましょう。
リンパ節郭清を行う目的
肺がんは、肺から流れるリンパ液に沿って肺門や縦隔のリンパ節へ転移することがあります。リンパ節郭清は、がんとともに一定範囲のリンパ節を取り除く処置です。転移の可能性がある組織を切除すると同時に、病理検査で正確なステージを判断する目的があります。
リンパ節転移が見つかると、手術後の薬物療法などを検討する材料になります。郭清範囲は病変の位置や術式によって異なります。声帯を動かす神経への影響、リンパ液の漏れなどが起こる可能性もあるため、自分の手術で予定する範囲を事前に聞いておくと理解しやすくなります。
肺がん手術の流れと起こり得る合併症

手術前に行う検査と準備
手術日が決まると、追加検査、麻酔科診察、入院説明、服薬確認などを行います。血液を固まりにくくする薬や糖尿病薬などは、医師の指示で一時的に調整することがあります。自己判断で中止すると危険な場合があるため、処方薬だけでなく市販薬、漢方薬、サプリメントも伝えてください。
喫煙は痰を増やし、肺炎や傷の治りの遅れなどにつながるため、禁煙が重要です。手術前から深呼吸や排痰の練習、歩行などのリハビリテーションを行う場合があります。歯や口の中を清潔に保つことも、肺炎予防に役立ちます。準備期間が短くても、できることを医療者と相談して進めましょう。
入院から手術当日までの流れ
入院後は体調確認、採血、必要な画像検査を行い、手術と麻酔の最終説明を受けます。食事や飲水を止める時刻は病院から指示されます。手術は全身麻酔で行い、手術後には胸の中の空気や液体を外へ出す胸腔ドレーン、点滴、尿道カテーテルなどが入っていることがあります。
手術時間や集中治療室での管理の有無は、術式や体調によって異なります。家族が待機する場所、手術終了後の説明方法、連絡先を事前に確認しておくと安心です。予定より時間が長くなった場合でも、必ずしも問題が起きたとは限りません。
手術後の痛みと呼吸リハビリ
手術後の痛みで呼吸が浅くなると、痰を出しにくくなり、無気肺や肺炎につながる可能性があります。硬膜外麻酔、神経ブロック、点滴、内服薬などを用いて痛みを抑えます。痛みを我慢することが回復を早めるわけではありません。深呼吸や咳、歩行が難しいほど痛い場合は、医療者へ伝えて調整してもらいましょう。
状態が安定していれば、手術翌日など早い段階から座る、立つ、歩く練習を始めます。早期離床は肺炎、血栓、筋力低下を防ぎ、回復を促すために重要です。酸素を使いながら歩くこともありますが、必要な範囲で安全に体を動かします。
肺炎や空気漏れなどの合併症
肺がん手術後には、肺炎、無気肺、肺や気管支の切除部から空気が漏れる肺瘻、胸の中に膿がたまる膿胸、出血、不整脈、血栓などが起こることがあります。間質性肺炎がある方では、手術をきっかけに急激に悪化する可能性もあります。合併症の起こりやすさは、術式、年齢、喫煙歴、呼吸機能、持病によって異なります。
空気漏れが続くと胸腔ドレーンを長く留置したり、追加処置を行ったりすることがあります。不整脈の多くは薬で治療しますが、状態に応じた対応が必要です。手術前に「自分の場合に起こりやすい合併症」と「起きたときの対処」を確認しておくと、危険性を具体的に理解できます。
退院までの一般的な経過
手術後は、痛みや呼吸の状態、胸腔ドレーンからの空気漏れや排液、歩行、食事、排便などを確認します。問題がなければ点滴やドレーンを順次外し、病棟内の歩行距離を延ばします。病院では検査やリハビリ、退院予定をまとめたクリニカルパスを用いることがあります。
入院期間は術式や回復状況によって異なり、合併症があれば予定より延びます。退院日は単に日数で決めるのではなく、呼吸状態、傷、痛み、食事、歩行、自宅での支援状況などを踏まえて判断します。退院後の連絡先と次回受診日を確認してから帰宅しましょう。
肺がん手術後の生活で確認したいこと

退院後の息切れや体力低下への対応
肺を切除すると肺活量が低下し、階段や坂道で息切れを感じることがあります。手術前の肺機能、切除範囲、年齢、持病によって程度は異なります。退院後は、平らな場所での短い散歩などから始め、会話ができる程度の負荷を目安に少しずつ活動量を増やします。病院から個別の運動指示がある場合はそちらを優先してください。
昨日より急に息苦しくなった、安静にしても呼吸がつらい、胸痛や動悸を伴う場合は、単なる体力低下と決めつけず医療機関へ連絡します。酸素療法が必要な方は、流量を自己判断で変更しません。回復には時間がかかるため、できることが少しずつ増えているかを見ていきましょう。
傷口の管理と早めに受診したい症状
退院後は、傷の赤み、腫れ、熱感、液体が出ていないかを確認します。傷の周囲のつっぱり、しびれ、肋骨に沿った痛みがしばらく続く場合がありますが、痛み止めを使っても強い、急に悪化した、眠れないときは相談してください。胸腔鏡手術でも、器具を入れた部分に痛みや感覚の変化が残ることがあります。
指定された体温以上の発熱、悪寒、膿のような排液、傷が開く、急な息苦しさ、血の混じった痰が増える、片脚だけが腫れるといった症状は早めの連絡が必要です。夜間・休日の連絡先と、救急受診が必要な基準を退院前に確認しておきましょう。
食事・運動・入浴・車の運転
食事制限は術式や持病によりますが、一般にはたんぱく質を含むバランスのよい食事と十分な水分を心がけます。食欲が戻らない、体重減少が続く場合は、栄養士へ相談できることがあります。飲酒や喫煙については担当医の指示を確認し、特に喫煙は再発予防だけでなく残った肺を守るためにも中止を続けることが重要です。
入浴は傷の状態により、シャワーから始める場合があります。重い物を持つ運動や上半身を強く使う作業は、傷が安定するまで控えます。車の運転は、首や体を十分に動かせること、急な操作に対応できること、眠気が出る鎮痛薬を使っていないことが前提です。再開時期は必ず医師に確認してください。
仕事へ復帰する時期の考え方
仕事への復帰時期は、術式、回復状況、通勤方法、仕事内容によって異なります。デスクワークと、重量物を扱う仕事や長時間歩く仕事では必要な体力が違います。最初は短時間勤務や在宅勤務を利用し、段階的に戻す方法もあります。
復職を急ぐと疲労が積み重なり、回復を妨げる場合があります。一方、必要以上に活動を避けると体力が低下します。診断書に記載してほしい配慮、通院予定、術後治療の可能性を、医療ソーシャルワーカーや相談支援センターにも相談できます。
術後補助療法と定期検査
切除した組織の病理結果によっては、再発リスクを下げる目的で術後補助療法が提案されます。細胞障害性抗がん薬、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬などが候補になり、病期、組織型、遺伝子検査、PD-L1検査、全身状態によって選択が異なります。薬物療法の目的や副作用は、肺がんで行う抗がん剤治療の進め方も参考にしてください。
治療後は、診察やCTなどによる定期的な経過観察を行います。間隔は病期、治療内容、経過によって決まります。検査を受けていても、咳、血痰、息苦しさ、痛みなど新しい症状が続く場合は、予約日を待たず相談してください。再発を心配して生活を過度に制限するのではなく、予定された検査と日々の体調確認を続けることが大切です。
肺がん手術で大切なポイント
- 肺がん手術は、がんを適切な範囲で取り除いて治癒を目指す治療です。
- 手術の適応は、ステージだけでなく、病変の位置、呼吸機能、全身状態、持病などから総合的に判断します。
- 肺葉切除、区域切除、楔状切除、片側肺全摘術では、切除範囲と術後に残る肺機能が異なります。
- 胸腔鏡、ロボット支援、開胸のどの方法でも、安全にがんを取り切ることが最も重要です。
- 術前・術後の呼吸訓練と早期離床は、肺炎や筋力低下などの予防につながります。
- 急な息苦しさ、発熱、傷の悪化、止まりにくい出血などは、次の受診日を待たず医療機関へ連絡します。
- 退院後の運動や仕事は一律の期限で判断せず、回復状況と生活内容に合わせて段階的に再開します。
肺がん手術では、がんを取り切る確実性と、術後の肺機能や生活への影響を考えて方法を選びます。術式の名前だけで判断せず、なぜその手術が提案されたのか、切除範囲が変わる可能性、主な合併症、退院後の見通しを確認しましょう。手術前から呼吸訓練や禁煙に取り組み、退院後も無理のない範囲で活動を続けることが回復につながります。不明点や生活上の心配は、医師、看護師、リハビリスタッフ、相談支援担当者へ共有してください。

【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。



