腎臓は尿を作る臓器
腎臓は握りこぶしより少し大きい臓器であり、腰のあたりに左右対称で2つ存在します。腎臓の役割は、血液をろ過して老廃物や塩分を尿として体外へ排出することです。
そのため、腎臓の働きが悪化すると尿が出なくなり、老廃物などが体に蓄積し尿毒症になります。また、腎臓は血圧をコントロールしたり、ホルモンの生成も行っています。
腎臓がん(腎がん)とは
About the prostate
腎臓がんは、腎実質の細胞が”がん化”して悪性腫瘍となったものを指します。
同じ腎臓でも、腎盂にある細胞が”がん化”した場合には、「腎盂がん」と呼び腎臓がんとは区別しています。
腎臓がんと腎盂がんは、各がんで特徴や治療法が異なるため、このページでは腎臓がんについてご紹介します。
腎臓がんの原因
腎がんの発がん要因は、生活習慣に加えて遺伝因子や職業、更には長期にわたる透析から発がんすることもあります。
ここでは、腎がんの危険因子について解説していきます。
(1)生活習慣
腎がんの発がん性に関連する生活習慣として、喫煙、高血圧、肥満等が挙げられます。
特に肥満が著しくみられる場合は、発がんリスクがおよそ4倍になるといわれています。
(2)遺伝
腎がんの発がんにおいて、フォン・ヒッペル・リンドウ病(Von Hippel-Lindau,VHL)やバート・ホッグ・デュベ(Birt-Hogg-Dube,BHD)症候群等の遺伝性腎がんの家系の場合、腎がんを発症する確率は高いとされています。
しかし、この遺伝子変異があるからといって必ずしもがんになるとは限りません。
(3)職業
カドミウムなどの重金属や有機溶媒への接触が長期にわたって求められる職業では、有毒物質の摂取が増えてしまい、発がんリスクが高まります。
(4)長期にわたる透析
透析期間が長期化すると、後天性多発嚢胞腎(ACDK)を合併しやすくなり、嚢胞内に腎がんが発がんしやすくなるといわれています。
腎臓がんの症状や注意点
腎がんの初期にみられる症状と進行期にみられる症状、更に転移の際等にみられる症状について解説していきます。
(1)初期の症状
腎がんは、他臓器のがんと同じように、発症が早期の場合は無症状で、患者様自身で自覚できるような特徴的な症状がほとんどありません。
そのため、腎がんは検診や他疾患での検査を受けた際に、偶然発見されるケースが多いです。
(2)進行期の症状
腎がんについては、自覚可能な症状が現れた際には、既にがんが進行している場合が殆どです。
腎がんの主な臨床症状としては、古典的三徴が挙げられます。
この古典的三徴とは、肉眼的血尿、疼痛(腰背部痛)、腹部腫瘤の3つの症状のことを指します。
これらの局所症状以外に、全身症状として腫瘍随伴症候群という病態を呈することもあります。
腫瘍随伴症候群では、高カルシウム血症や赤血球増多症、非転移性肝機能障害(Stauffer症候群)等が知られています。
これらの症状から食欲不振、体重減少、貧血、発熱といった症状も見られるようになります。
(3)転移時の症状
腎がんの転移では、特に肺へ転移することが多い。
転移や静脈内腫瘍栓を生じた際には、腎がんでみられる臨床症状以外のものもみられるようになります。
肺への転移の場合は、血痰や呼吸困難がみられ、骨への転移の場合は、骨痛や病的骨折、脳への転移では、痙攣や頭痛がみられます。
また、腫瘍随伴症候群では、腎不全や精索静脈瘤等の症状が現れます。
上記の症状が一つでもみられる場合、そしてそれが長期間続いている場合には、早期に医療機関を受診するようにしてください。
当院での腎臓がんの治療法について
Our kidney cancer treatment method
腎臓がん情報記事監修者
Article supervisor
当該腎臓がんに関するページは小林賢次院長監修にて作成しております。
氏名:小林賢次院長
経歴
- 1991年3月 京都大学法学部卒業
- 2000年3月 富山医科薬科大学医学部医学科卒業
- 2000年5月 同愛記念病院 臨床検査科
- 2002年5月 NTT東日本関東病院病理診断部
- 2011年6月 新八重洲クリニック 院長
- 2019年1月~ 東京がんクリニック開院
出身大学
- 京都大学法学部卒業
- 富山医科薬科大学医学部医学科卒業
当院へのご相談の流れ
Consultation process for our clinic
ご予約
当院は完全予約制のため、腎臓がんに関するお悩みで初めてご来院される患者様は、事前にお電話かメールにて予約をお願い致します。
メールでのご予約の際は、予約状況を確認した後、担当者よりお返事をさせて頂きます。
※出来るだけ早めのご予約を頂けますとスムーズに日程調整が可能です。
ご来院
当日は、予約時間の5分前を目安にご来院をお願い致します。
当院の場所が分かり難い場合には、お電話頂ければ当院スタッフが分かりやすくご案内させて頂きます。
また、診療情報提供書や血液検査データなどの資料をお持ちの場合には、持参して頂くようお願いします。
受付
初診時には、問診票を記入して頂きます。
腎臓がんに関するお悩みや過去現在の治療状況など、些細なことでもご記入ください。
例
・血尿や腹部のしこり
・背中・腰の痛み
・食欲不振
・体重減少
・貧血
・発熱
など
インフォームドコンセント
問診票を参考にしながら、医師と医療スタッフが患者様のお悩みや現在の状況をお伺いします。
正確な判断を行うためにも、質問には分かる範囲で正しい情報をお答え頂くようお願いします。
また、当院で行っている腎臓がんの治療法についても、メリット・デメリットを含めて分かりやすく説明致しますので、ご不明な点などありましたらご質問ください。
強引な勧誘などは一切行いませんので、安心してご来院ください。
当院の説明だけでは不安を感じる患者様は、「セカンドオピニオン」もご検討頂けます。
同意書の記入
当院での治療内容や効果、リスクなどをご理解して頂いた上で、当院で腎臓がん治療を受診される場合には、同意書にご記入をして頂きます。
また、治療に必要な費用についても、契約前に明瞭にご提示させて頂きます。
今後の腎臓がん治療計画について
当院では、一人ひとりの症状に合わせて、患者様に最も効果の期待できる治療法・日程にて腎臓がん治療を進めていきます。
患者様の生活スタイルに沿ったご来院スケジュールをご提案しますので、QOL(生活の質)を低下させることなく腎臓がん治療を行うことが可能です。
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【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。