末期の膀胱がんの詳細な解説
膀胱がんの概要
膀胱がんは、膀胱の内壁(主に尿路上皮)から発生する悪性腫瘍です。
膀胱は、尿を一時的に貯める器官であり、このがんは膀胱の内側の細胞が異常に増殖することで発生します。
日本では年間約2万人が発症し、男性の割合が女性の3~4倍多く、ピークは60~70歳となります。
初期段階では進行スピードが緩やかであり、診断時には、膀胱がん全体の約70%がステージ0~Ⅰとなります。
膀胱がんのリスク要因には、喫煙、化学物質の曝露、慢性的な膀胱炎、膀胱結石、遺伝などが挙げられます。
この記事では、末期の膀胱がんに関する情報と治療法としての光免疫療法を解説します。
末期の膀胱がんの特徴と症状
末期の膀胱がん(ステージⅣ)は、がんが膀胱を超えて遠隔転移した状態を指し、根治が困難な進行期となります。
そして、初期段階では進行スピードが緩やかですが、末期になると進行が速くなり、診断後1~3ヵ月で転移巣が増大するといわれています。
また、末期状態では、局所症状、転移症状、全身症状が顕著に現れるようになります。
局所症状としては、持続的な血尿、排尿障害、下腹部の膨満感、骨盤痛などが挙げられます。
転移症状としては、骨転移による背部痛や骨折、肺転移による呼吸困難、肝転移による黄疸や肝機能低下などが挙げられます。
全身症状としては、体重減少、倦怠感、貧血、発熱などの症状が現れることがあります。
末期の膀胱がんの標準治療
末期の膀胱がんでは、治療による根治は困難なことが多いため、延命と症状緩和が主な目的となります。
治療の中心となるのは化学療法となり、複数の抗がん剤を併用する治療が主として行われます。
化学療法の効果としては、50%程度の患者様に腫瘍の縮小が見られ、生存期間の延長が期待されます。
しかし、吐き気や白血球の返照、腎機能低下といった副作用も起こりやすく、高齢者や体力が低下している患者様には治療が行えないこともあります。
化学療法の次に期待される治療法は免疫療法であり、主に化学療法に抵抗性を示した患者様や、PD-L1というマーカーが腫瘍に多く発現している場合に適応されます。
放射線療法は、主な治療法とはなりませんが、骨や脳に転移している場合や、持続出血がある時に、疼痛緩和や出血制御を目的として行われることがあります。
また、手術は、膀胱以外にもがん細胞が転移しているため、末期ではほとんど行われません。
その他にも、末期の膀胱がんでは、支持療法や緩和ケアが行われます。
末期の膀胱がん治療の課題
末期の膀胱がん治療の課題として、根治が困難であり治療効果が一時的になりやすいこと、体力低下や合併症によって治療法が制限されること、そして進行の速さと転移の多発によって制御が追いつかないことが挙げられます。
化学療法や免疫療法によって生存期間を延長できたとしても、副作用や耐性によって効果が限界に達し、緩和ケアへの移行が早まってしまいます。
治療法としての光免疫療法
末期の膀胱がんに対しても、光免疫療法という選択肢が考えられます。
光免疫療法は、特定の薬剤を使用してがん細胞に集積し、その後特定の波長の光を照射することでがん細胞を破壊する治療法です。
この方法は、健常な細胞へのダメージを抑えることができるため、患者様の体への負担を軽減することが期待されます。
しかし、光免疫療法がすべての患者様に適しているわけではないため、専門医との相談が必要です。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。
光免疫療法「末期がん治療と緩和ケアの融合」
光免疫療法は、緩和ケアを考えられている末期がん患者様にも適応できる可能性がある治療法です。
この治療法は、がんを直接攻撃しながら、痛みや腫れなどの症状を軽減することで緩和ケアの役割も果たします。
病巣に直接作用するため、周囲の健康な組織への影響を抑え、治療と緩和ケアの双方の効果を目指します。
症状緩和と治療の二重の作用
光免疫療法の利点の一つは、がんを攻撃しつつ、慢性的な痛みや他の不快な症状を軽減する点です。
また、光免疫療法は標準治療と併用可能なため、他の治療法との相乗効果も期待できます。
そのため、現在、膀胱がん治療中の患者様でも適用可能な場合があります。
まとめ
末期の膀胱がんは、進行が速く、治療によって根治を目指すことが困難となります。
治療の基本は、化学療法と免疫療法で進行を抑えながら、支持療法(緩和ケア)で症状を和らげることであり、個々の状態に合わせた柔軟な対応が求められます。
しかし、標準治療だけでは課題や限界があり、それを解決するために光免疫療法も選択肢の一つとなる可能性があります。
光免疫療法は膀胱がん治療と緩和ケアの療法を担う事が出来る利点があるため、がんを攻撃しながら症状の緩和も目指せます。
また、他の治療と併用可能なため、末期の膀胱がんにも患者様の状態に応じて適応できる可能性があります。
現在、末期の膀胱がん(ステージⅣ)の治療中の患者様で、新たな治療法や緩和ケアを検討されている方はお気軽にご相談ください。
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【当該記事監修者】院長 小林賢次
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