子宮がん・子宮頸がんとは
子宮は、骨盤に守られるように女性の下腹部にあります。
簡単な構造として、膣につながる部分が子宮頸部、赤ちゃんができると出産までとどまる部分が子宮体部です。
子宮がんはそんな子宮に発生する悪性腫瘍ですが、子宮がんには2つの種類があります。
子宮の入り口の部分、子宮頚部にできる子宮頚がんと、子宮の奥の部分である子宮体部にできる子宮体がんです。
子宮がんには、がんができる場所によって、原因も発祥のメカニズムも全く異なるがんです。(がんの統計2017によると、女性が罹るがんの中で、子宮がんは罹患率5位、死亡率8位ですが、15歳〜44歳までの年代に限れば、罹患率、死亡率とも乳がんに次ぎ第2位と大きな割合を占めています。
子宮体がんも含め、一般的に癌は、中高年になり発症する事が多い病気ですが、特に子宮頸がんは20代前半から発症する場合もあります。)
特に、子宮頚がんが日本人に多いとされています。また子宮体がんは、閉経後の女性に多くみられます。
子宮がん・子宮頚がんにの原因
子宮がんの原因は、子宮頸がんと子宮体がんによって分類されます。
ここでは、発生部位ごとに分けて、各がんにおける原因について解説していきます。
(1)子宮頸がん
子宮頸がんの発がん因子として、主にヒトパピローマウイルス(HPV)、主に16型、18型の感染がわかっています。
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、性的接触によって子宮頸部に感染し、性交経験のある女性の殆どが一生に一度は感染しうるウイルスだといわれています。
しかし、ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染してしまっても、およそ9割の方は自己免疫力によってウイルスを自然に排除することが可能ですが、約1割の方はHPVの感染が長期間続しきます。
ここから異形成とよばれる前がん病変を経て、長い年月を経て子宮頸がんに進行します。他にも、喫煙、AIDSや免疫不全といったことも挙げられます。
(2)子宮体がん
子宮体がんの発がん因子として、エストロゲンが関係しているものと関係していないものの二つに分類できます。
- ①エストロゲンが関係している子宮体がんの発がん因子
子宮体がんの発がん因子を知るには、unopposed estrogen(アンオポーズド エストロゲン)を理解する必要があります。
unopposed estrogenは、「対立しないエストロゲン」と直訳でき、閉経前期の無排卵周期の状態では、プロゲステロンによって拮抗されず相対的に過剰になってしまったエストロゲンに持続的にさらされてしまっている状態を指します。
unopposed estrogenは、特に1型の子宮体がんの発がん因子となっており、長期的に持続することで子宮内膜異型増殖症を経てから子宮体がんへと変わっていきます。
具体的に、未経産、閉経が遅いこと、肥満、他にもエストロゲン製剤の長期使用が挙げられます。
- ②エストロゲンが関係していない子宮体がんの発がん因子
前がん病変の子宮内膜異型増殖症を介さず、正常の上皮から発がんします(de novoがん)。
これは2型の子宮体がんに相当し、高血圧や糖尿病等が原因となります。
子宮がん・子宮頸がんの症状
子宮頚がんの初期にみられる症状と進行期にみられる症状について解説していきます。
(1)初期の症状
子宮がんは、他臓器のがんと同様に、発症が早期の段階では、無症状また自覚症状が殆どないことが多いです。
(2)進行期の症状
子宮頚がんが進行している際には、症状として、月経中でないときや性行為の際に出血、普段と違うおりものが増える、月経血の量が増加、月経期間が長引く等がみられます。子宮体がんで、最も多くみられる自覚症状は出血です。
例えば、月経ではない期間や閉経後に出血がある場合は注意が必要と言えます。出血の程度には、おりもに血が含有し、褐色になるだけのものもあります。
その他にも、排尿時の痛みや排尿のしにくさや、性交時の痛み、下腹部の痛みなどの症状があります。
更にはおなかが張る感じ、いわゆる腹部膨満感があらわれることもあります。
上記の症状が一つでもみられる場合は勿論、各症状が長期間続いていると感じる場合には、早期に医療機関を受診するようにしてください。
当院での子宮がん・子宮頚がんの治療法について
子宮がん・子宮頚がん情報記事監修者
Article supervisor
当該子宮がん・子宮頚がんに関するページは院長 小林賢次監修にて作成しております。
氏名:小林賢次
経歴
- 1991年3月 京都大学法学部卒業
- 2000年3月 富山医科薬科大学医学部医学科卒業
- 2000年5月 同愛記念病院 臨床検査科
- 2002年5月 NTT東日本関東病院病理診断部
- 2011年6月 新八重洲クリニック 院長
- 2019年1月~ 東京がんクリニック開院
出身大学
- 京都大学法学部卒業
- 富山医科薬科大学医学部医学科卒業
当院へのご相談の流れ
Consultation process for our clinic
ご予約
子宮がん・子宮頸がんがんでお悩みの方はまずはお電話・メールにて予約をお願い致します。
メールでお問い合わせ頂いた際は担当者より、お返事させて頂きますが、お急ぎの方はお電話にてご予約の程お願い致します。
ご来院
当院は完全予約制となっております。患者様ごとにお時間を調整し、治療に当たって頂いておりまりますので、ご予約の5分前にはご来院をお願い致します。
また、診療情報提供書や血液検査データなどをお持ちの方は、持参して頂くようお願いします。
受付
始めてご来院頂いた際には、問診票をご記入いただきます。
現在の状況やどのようなお悩みでもご記入頂ければと思います。
例
・排尿時の痛みや排尿のしにくさ
・性交時の痛み
・下腹部の痛みなどの症状
など
インフォームドコンセント
問診票を元に医師、医療スタッフにて、インフォームドコンセントを行い、更に現在の詳細や、最適な治療方法などをご説明させていただきます。
当院の説明だけでは納得できない場合には、他の病院・クリニックに意見を求める「セカンドオピニオン」もご検討ください。
同意書の記入
当院で子宮がん・子宮頸がんがんに関しての治療方法ややそれに伴うリスクの程度に関してご納得頂けましたら、同意書にサインをしていただきます。
ご料金や治療方法の疑問点に関しては何度でもご質問下さい。
今後の子宮がん・子宮頸がん治療計画について
子宮がん・子宮頸がんがんの今後の治療計画を立案し、患者様に無理のない治療行程を組ませていただきます。
治療を進める上でご要望などございましたら、ご相談下さい。
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【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。