光免疫療法というがん治療の選択肢
現在のご状況に応じたご相談を承っております。
光感受性物質と光照射による反応を利用した治療
当院の光免疫療法は、光に反応する薬剤を点滴で投与し、病変部に光を照射することで生じる光化学反応を利用し、がん細胞へのアプローチを目指す治療法です。
病変の位置や深さ、これまでの治療内容、全身状態などによって、治療の検討内容は異なります。当院では画像や検査資料を確認し、患者様の現在のご状況に応じて適応を個別に判断しています。
このようなご相談を承っています
-
再発・転移があり、現在の治療とあわせて別の選択肢も検討したい
-
手術・薬物療法・放射線治療など、標準治療との組み合わせを相談したい
-
副作用や体力面に不安があり、今後の治療方針を整理したい
-
ご高齢や持病、全身状態を踏まえて治療の可能性を相談したい
-
緩和ケアを含む説明を受け、ほかの選択肢についても情報を得たい
-
患者様ご本人に代わり、ご家族や身近な方から相談したい
光免疫療法は、すべての患者様に適応となる治療ではありません。現在受けている治療や治療スケジュールも確認しながら、患者様のご状況に応じて検討します。
喉頭がんについて調べていると、手術、放射線治療、薬物療法に加えて、健康食品、食事療法、温熱療法、光を使った治療など、さまざまな選択肢が見つかります。喉頭がんでは、がんを治療することに加えて、声、飲み込み、呼吸の機能をどのように保つかが重要です。病変が声門・声門上・声門下のどこにあるか、周囲へどの程度広がっているかを確認し、標準治療とその他の選択肢を整理する必要があります。本記事では、喉頭がんの標準治療、補完療法、当院で行う光免疫療法について解説します。
喉頭がんと咽頭がんは異なる病気です
喉頭は声帯を含み、発声や気道の保護に関わる器官です。咽頭は鼻や口の奥から食道へ続く通路で、上咽頭・中咽頭・下咽頭に分かれます。発生する場所によって治療方法が異なるため、診断名と病変の位置を確認することが大切です。
喉頭がんは発生する場所によって特徴が異なる
| 分類 | 主な特徴 | 現れやすい症状 |
|---|---|---|
| 声門がん | 声帯に発生します。比較的早い段階から声の変化が現れやすいがんです。 | 声のかすれ、声が出しにくい、声質の変化 |
| 声門上がん | 声帯より上に発生します。初期には声の変化が目立たず、頸部リンパ節へ転移することがあります。 | のどの違和感、飲み込みにくさ、耳へ響く痛み、首のしこり |
| 声門下がん | 声帯より下に発生します。比較的まれで、症状が出た時点で進行している場合があります。 | 息苦しさ、声のかすれ、咳、血の混じった痰 |
ステージ4でも状態は一人ひとり異なる
喉頭がんのステージ4には、甲状軟骨の外側や気管、甲状腺、食道などへ広がった状態、大きな頸部リンパ節転移がある状態、肺や骨などへ遠隔転移した状態が含まれます。
局所や頸部リンパ節にとどまる場合と、遠隔転移がある場合では治療の目的や方法が異なります。ステージ4であっても、手術や化学放射線療法によって根治を目指す場合があります。病変の位置、広がり、呼吸・発声・嚥下機能、全身状態を確認して治療方針を決めます。
喉頭がんで見られる主な症状
| 症状 | 確認したいこと |
|---|---|
| 声のかすれ | 風邪などでも起こりますが、数週間続く場合は耳鼻咽喉科で喉頭を確認することが大切です。 |
| 飲み込みにくさ・むせ | がんの位置や広がりによって、食べ物や唾液が気管へ入りやすくなることがあります。 |
| のどや耳の痛み | 喉頭の痛みが耳へ響くように感じられる場合があります。 |
| 首のしこり | 頸部リンパ節転移が見つかるきっかけになることがあります。 |
| 息苦しさ・呼吸時の音 | 腫瘍によって空気の通り道が狭くなっている可能性があります。 |
| 血痰・出血 | 腫瘍表面からの出血などが考えられるため、繰り返す場合は早めの評価が必要です。 |
診断と治療選択に必要な検査
| 検査 | 確認する内容 |
|---|---|
| 喉頭内視鏡検査 | 鼻などから細い内視鏡を入れ、病変の位置や広がり、声帯の動きを観察します。 |
| 生検・病理検査 | 病変の組織を採取し、がんの種類を確認します。喉頭がんの多くは扁平上皮がんです。 |
| CT・MRI | 喉頭の軟骨、周囲組織、頸部リンパ節への広がりを調べます。 |
| PETなど | 頸部リンパ節や肺、骨などへの転移、ほかのがんの有無を確認する際に用いることがあります。 |
| 嚥下・発声機能の検査 | 治療前後の飲み込みや声の状態を評価し、治療方法やリハビリテーションを検討します。 |
| PD-L1などの検査 | 再発・転移例で免疫チェックポイント阻害薬を検討する際の参考にすることがあります。 |
喉頭がんの標準治療
早期がんに対する治療
早期の喉頭がんでは、放射線治療や経口的な手術などによって、喉頭と声を残しながら根治を目指します。病変の位置、大きさ、声帯の動き、治療後に希望する声の状態などを踏まえて選択します。
喉頭部分切除術
がんのある部分を切除し、喉頭の一部を残す手術です。適応は病変の位置や広がりによって決まります。手術後は、発声や嚥下のリハビリテーションが必要になることがあります。
化学放射線療法
局所進行喉頭がんでは、喉頭の温存を目指して、放射線治療と抗がん剤治療を組み合わせる場合があります。喉頭を形として残せる場合でも、声や飲み込みの機能には個人差があるため、治療前から機能面について説明を受けることが大切です。
喉頭全摘出術
がんが広い範囲に及んでいる場合や、喉頭温存治療が適さない場合には、喉頭全体を摘出する手術を検討します。手術後は首に永久気管孔をつくり、そこから呼吸するようになります。
声帯による発声はできなくなりますが、電気式人工喉頭、食道発声、シャント発声などによって、新しい発声方法を身につけることができます。治療前から言語聴覚士や専門の看護師へ相談できます。
再発・転移に対する薬物療法
切除が難しい再発や遠隔転移がある場合は、免疫チェックポイント阻害薬、抗がん剤、分子標的薬などを病状に応じて使用します。PD-L1の検査結果、病状の進行速度、症状、これまでの治療内容、全身状態などを踏まえて治療を選びます。
支持療法・緩和ケア
痛み、飲み込みにくさ、息苦しさ、口腔内の乾燥、栄養状態の低下、不安などへ対応します。治療前から歯科診療、栄養支援、嚥下訓練、発声訓練を取り入れることで、治療後の生活を支えます。
治療後の声と生活を支える方法
| 支援 | 内容 |
|---|---|
| 発声リハビリテーション | 電気式人工喉頭、食道発声、シャント発声などから、体の状態や希望に合う方法を検討します。 |
| 嚥下リハビリテーション | 食べ物を安全に飲み込む練習や、食事の姿勢・形態の調整を行います。 |
| 栄養支援 | 飲み込みやすい食事、必要な栄養量、経管栄養の利用などを管理栄養士と検討します。 |
| 永久気管孔のケア | 加湿、清掃、保護具、入浴時の注意点などを確認します。 |
| 禁煙・節酒 | 治療後の健康維持や重複がんの予防を考え、必要に応じて禁煙支援を利用します。 |
代替医療と補完療法の考え方
| 区分 | 治療との向き合い方 |
|---|---|
| 代替医療 | 手術や放射線治療などの代わりとして行う方法です。利用を検討する場合は、標準治療を受ける時期に影響しないかを主治医と確認します。 |
| 補完療法 | 標準治療と組み合わせ、痛み、不安、不眠、吐き気などの負担を軽くする目的で利用します。 |
| 支持療法・緩和ケア | 呼吸、発声、嚥下、栄養、痛みなどへ医学的に対応し、治療中の生活を支えます。 |
健康食品やサプリメントを使う前の確認事項
健康食品やサプリメントを利用する場合は、抗がん剤や免疫チェックポイント阻害薬との相互作用、肝臓や腎臓への影響を確認することが大切です。飲み込みにくさがある場合には、錠剤や粉末によるむせ込みにも注意します。
- 抗がん剤や免疫チェックポイント阻害薬との相互作用がないか
- 出血しやすくなる成分が含まれていないか
- 肝臓や腎臓へ負担をかける可能性がないか
- 現在の嚥下状態で安全に摂取できるか
- 成分量、品質管理、販売元が明確か
- 現在の治療スケジュールと両立できるか
使用したい製品がある場合は、商品名だけでなく、成分表示や現物の写真を主治医または薬剤師へ見せてください。治療中の体調に合わせて、利用の可否を判断します。
当院で行う光免疫療法について
当院では、自由診療として、ICGを含むリポソーム製剤と光照射を組み合わせる光免疫療法を行っています。原則として1クール6回です。標準治療を大切にしながら、現在の治療と組み合わせられるか、治療の間に実施できるかなどを個別に検討します。
喉頭の原発巣、手術後の局所再発、頸部リンパ節などについて、内視鏡所見や画像データを確認し、病変の位置や深さ、光を照射する経路を検討します。過去に手術や放射線治療を受けている場合も、その内容を確認した上で治療計画を考えます。
| 確認項目 | 当院で確認する内容 |
|---|---|
| 病変の位置と深さ | 喉頭内視鏡や画像を確認し、病変へどのように光を届けられるかを検討します。 |
| 呼吸・発声・嚥下の状態 | 現在の症状や機能を確認し、患者様が重視することを治療計画へ反映します。 |
| 手術・放射線治療歴 | 切除範囲、気管孔、放射線を照射した範囲などを確認します。 |
| 原発巣と転移巣 | 喉頭の病変だけでなく、頸部リンパ節やほかの病変も画像で確認します。 |
| 現在の薬物療法 | 抗がん剤、免疫チェックポイント阻害薬、分子標的薬などの予定を確認し、実施時期を調整します。 |
| 臓器機能と全身状態 | 血液検査、栄養状態、体力などを確認し、無理のない治療計画を検討します。 |
病変の位置や深さによって、照射方法や治療計画は異なります。当院では、現在の呼吸・発声・嚥下の状態や、これまでの治療内容を確認し、患者様の状況に合わせて適応を判断します。
呼吸困難や止まらない出血など緊急性の高い状態では、まず現在の治療先や救急医療機関で必要な処置を受けることが大切です。その上で、標準治療と当院の光免疫療法をどのように組み合わせられるかをご相談いただけます。
当院へ相談する際に準備したい資料
- 診療情報提供書と病理検査結果
- 喉頭内視鏡の結果や病変部の画像
- CT・MRI・PETなどの画像データ
- 手術、放射線治療、薬物療法などの治療歴
- 現在使用している薬、健康食品、サプリメントの情報
- 声、飲み込み、呼吸など、現在困っている症状
資料がすべてそろっていなくても相談できます。不足している画像検査については、必要に応じて当院の提携先で撮影できる場合があります。主治医へ相談せずに標準治療や処方薬を中断せず、現在の治療予定を当院へお伝えください。
早めの受診が必要な症状
次の症状がある場合は、予定された受診日を待たず、主治医または救急医療機関へ連絡してください。
- 急に息苦しくなった、呼吸時に強い音がする、横になると呼吸できない
- 唾液や水分を飲み込めない、むせ込みが急に強くなった
- のどや気管孔からの出血が止まらない
- 気管孔に痰が詰まり、呼吸しにくい
- 高熱、悪寒、強いだるさがある
- 新たな手足の麻痺、歩行困難、強い骨の痛みがある
- 薬物療法中に発熱、激しい下痢、息苦しさ、急激な倦怠感が現れた
まとめ
喉頭がんでは、声門・声門上・声門下のどこに発生したか、周囲組織や頸部リンパ節へどの程度広がっているかを確認して治療を選びます。早期では喉頭と声を残す治療を検討し、進行例では化学放射線療法や喉頭全摘出術、薬物療法などを病状に合わせて組み合わせます。
当院では、標準治療を大切にしながら、ICGを含むリポソーム製剤と光照射を組み合わせる光免疫療法を自由診療で行っています。資料がそろっていない段階でも相談できるため、現在受けている治療や今後の予定、声や飲み込みなど患者様が重視したいことをお聞かせください。
よく見られている記事一覧
参考文献・公的情報

【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。



