がんの要因と予防(頭頸部がん・甲状腺がん・食道がん・胃がん・大腸がん)|光免疫療法導入院[東京がんクリニック]

がんの種類は無数

 「癌(がん)」と一言でいっても、その種類は無数に存在します。
 そして、がんが発生する要因や予防についても、がんの種類によって適切なものを選択する必要があります。
 今回は、代表的ながんについて、種類別に発生する要因や予防法などをご紹介していきます。
 東京でがんの要因や予防について知識を深めたい方は参考にしてください。

がんの要因と予防について

 それでは、がんの主な要因や予防についてご紹介します。
 このページでは、頭頸部・甲状腺・食道・胃・大腸に関する要因と予防についてを記載しています。

頭頸部

①口腔がん
 口腔がんとは、口内の粘膜に出来るがんであり、具体的には舌や頬の内側、歯肉、軟口蓋、硬口蓋などに出来るがんです。

●口腔がんの要因
 口腔がんが発生する要因としては、喫煙と飲酒が挙げられます。
 特に、喫煙は口腔がんの8割以上の原因と言われており、喫煙対策を行うことで口腔がんのリスクを大幅に下げることが可能です。
 また、飲酒についても口腔がんを発生させるリスクを高めてしまいます。

●口腔がんの予防
 口腔がんの予防には、果物や野菜に含まれるビタミン類(C,E,β-カロテン)が良いとされています。
 日頃からビタミン不足の方は、意識して摂取してみると良いでしょう。

②上咽頭(じょういんとう)がん

 上咽頭がんは、口を開けた時に見える口蓋垂、および扁桃の上後方の部位周辺に発生する悪性腫瘍です。

●上咽頭がんの要因
 上咽頭がんは発生するのが珍しいがんですが、口腔がんと同様に喫煙や飲酒、高温の飲食物によって発生のリスクが高くなるとされています。
 また、東南アジアなどで食べられることの多い塩蔵した魚によってもリスクが高くなると言われています。

●上咽頭がんの予防
 口腔がんと同様に、ビタミン類が豊富に含まれた食物を摂取することが良いとされています。

③中咽頭がん・下咽頭がん

●中咽頭がん・下咽頭がんの要因
 中咽頭・下咽頭がんは、喫煙と飲酒によって確実に発生するリスクが高まります。
 また、高温の飲食物についても発生するリスクを高くしてしまいます。

●中咽頭がん・下咽頭がんの予防
 β−カロテンが含まれている野菜や果物などに予防効果があると言われています。

④鼻腔がん
 鼻腔がんは他のがんと異なり、喫煙や食物が与える影響は小さいと言われています。
 木くずや金属(ニッケル・クロム)などが鼻腔がんを発生させる要因とされています。

 

甲状腺がん

 甲状腺とは、喉仏のすぐ下に位置する器官で、甲状腺ホルモンを分泌しています。
 甲状腺がんが発生する人の特徴としては、若年の女性に多いことです。
 また、甲状腺がんは乳頭がん・濾胞がん・瑞鷹がんなどに分類され、日本人で最も多いのは乳頭がんとなります。

●甲状腺がんの要因
 甲状腺がんの発生について確立された要因としては、放射線の被ばくのみとされています。
 その他には、甲状腺刺激ホルモンが増加することも要因であると考えられています。

食道がん

●食道がんの要因
 食道がんは、喫煙や飲酒、肥満によって発生させるリスクが高くなることが分かっています。
 そのため、喫煙や飲酒を行わない人が、食道がんになることは殆どありません。
 また、高温の飲食物が食道がんの要因になっているという研究結果も多くあります。
 咽頭がんや口腔がんについても飲酒や喫煙が主な要因となるため、食道がんが発生する方は、咽頭がんや口腔がんなども出来やすいという特徴があります。

●食道がんの予防
 喫煙者の方は禁煙するところから始めましょう。
 飲酒も出来るだけしないように心掛け、飲む時には飲酒量を抑えるようにしてください。
 また、ビタミンCやβ-カロテンが多く含まれる野菜や果物などを意識して摂取するようにしてください。

胃がん

●胃がんの要因
 日本は胃がんの発生する人の割合が多い国といえます。
 特に、高塩分の食品を摂取する習慣のある東北地方の方に多く発生する傾向にあります。
 実際に、数多くの研究結果によって、高塩分は胃がんの発生するリスクを高める要因ということが判明しています。
 また、喫煙についても胃がんを発生させる要因になるという研究結果もあります。
 そして、長期的にピロリ菌を保有していることについても胃がんのリスクを高めるとされているため、ピロリ菌保有者の方は、定期的に検診を受けた方が良いでしょう。

●胃がんの予防
 食事は出来るだけ低塩分の食品を選ぶように心掛け、喫煙者の方は禁煙することが一番の予防法です。
 また、ビタミン類を多く含む果物や野菜を摂取することも予防になるとされています。

大腸がん

 大腸がんは、部位によって直腸がんと結腸がんに区別されます。
 また、大腸がんは早期発見による治癒率が高いがんのため、40歳以上の方は大腸がん検診を年に一度は受けることを推奨します。

●大腸がんの要因
 他のがんと違う特徴として、大腸がんは遺伝的な要因が考えられます。
 そのため、両親や兄弟、直系の親族に大腸がんを発生させた人がいる方は、自分も大腸がんを発生させる可能性が高くなります。
 その他にも、結腸がんにおいては、高身長や肥満といった体格的な要因もあるとされています。
 食生活では、飲酒や加工肉などが大腸がんを引き起こすリスクが高くなるとされています。
 また、他のがんと同様に、喫煙についても大腸がんの要因となることが確実という研究結果があります。

●大腸がんの予防
 大腸がんの予防には、適度な運動が良いということが分かっています。
 食生活においては食物繊維を多く含む野菜・果物やカルシウムなどが危険度を下げるとされています。
 また、最近ではアスピリンの服用によって大腸がんのリスクが軽減されるという研究結果も出されています。
 しかし、患者の状態によってはアスピリンの服用によって、逆に治療が困難になるケースもあるという報告がされています。

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