ステージ3肺がんの概要
ステージ3の肺がんは、がんが肺の一部に限局していない進行した状態を指します。
この段階では、がんは肺の複数の部位や近くのリンパ節に広がっていることが一般的です。
ステージ3はさらに、3A、3B、3Cのサブステージに分類され、がんの広がり具合によって異なります。
ステージ3Aでは、がんは同じ肺の複数の部位に広がっているか、または主要な気管支や胸膜に達しています。
ステージ3Bでは、がんは反対側の肺、胸膜、または胸壁に広がっていることがあります。
ステージ3Cでは、がんは近くのリンパ節を超えて広がっており、治療がより困難になります。
症状と診断
ステージ3の肺がん患者様は、咳、息切れ、胸痛などの症状を経験することがあります。
これらの症状は、がんが気管や大血管に近接している場合に特に顕著になることがあります。
また、声のかすれや嚥下困難など、がんが喉頭神経や食道に影響を与えている場合に見られる症状もあります。
診断には、胸部X線、CTスキャン、PETスキャン、組織の生検などが用いられます。
これらの画像診断は、がんの位置、大きさ、および広がりを評価するのに不可欠です。
生検では、がん細胞の種類と特性を特定し、適切な治療法を決定するための重要な情報を提供します。
治療の選択肢
ステージ3の肺がんの治療は、がんの特性や患者様の全体的な健康状態に基づいて決定されます。
一般的な治療法には、手術、放射線療法、化学療法、標的療法、免疫療法が含まれます。
これらの治療は単独で行われることも、組み合わせて行われることもあります。
手術は、がんが周囲の組織に広がっていない場合に適用されることが多いです。
放射線療法や化学療法は、がんの進行を遅らせたり、症状を緩和するために用いられます。
標的療法と免疫療法は、特定のがん細胞の特性を標的とし、体の免疫系を活用してがんと戦います。
光免疫療法
光免疫療法は、がん細胞に選択的に集積させた後、特定の光を照射する事によって、がん細胞を攻撃します。
がん細胞を選択的に攻撃するため、正常細胞への影響が少なく、副作用が低減できる利点があります。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。
予後と生活の質
ステージ3の肺がんの予後は、多くの要因に依存します。
これにはがんの種類、治療の反応、患者様の年齢や全体的な健康状態などが含まれます。
生活の質を維持するためには、痛み管理、栄養療法、心理的サポートなどが重要です。
緩和ケアは、症状の管理と患者様の快適さを高めることを目的としています。
また、患者様の社会的、感情的なニーズに対応するためのサポートグループやカウンセリングも利用できます。
この記事は、ステージ3の肺がんについての包括的な情報を提供し、患者様とその家族が適切な治療選択を行うための参考となることを目的としています。
【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。
