末期の食道がんの詳細な解説
中高年に多い食道がん
食道がんは、食道の内壁(粘膜)から発生し、進行すると筋層や外膜を越えてリンパ節や他臓器(肺、肝臓)に転移します。
日本での食道がんの罹患者数は、年間約2万5千人であり、1万人以上が食道がんで亡くなっています。
食道がんの発症は中高年に多く、40歳代後半から増加し、60歳代後半でピークを迎えます。
また、日本では扁平上皮がんという組織型が大半であり、喫煙・飲酒・遺伝などが主な原因と考えられています。
早期段階では無症状のことが多く、検診で発見されることも少なくありません。
この記事では、末期の食道がんに関する情報と光免疫療法について解説します。
末期の食道がん(ステージⅣ)とは
末期の食道がん(ステージⅣ)とは、食道がんが遠隔転移または隣接臓器に高度に浸潤した状態であり、治療によって根治を目指すのが困難です。
食道がんの初診時には、約20~30%がステージⅣといわれているため、進行して発見されることは少なくありません。
進行スピードは中程度~速めであり、扁平上皮がんの場合は数年、未分化型であれば数ヶ月で症状が悪化します。
ステージⅣではリンパ節転移が早期から顕著であり、転移部位としては肺や肝臓が多く、骨や脳に転移することもあります。
そして、食道がんのステージⅣ期の5年生存率は、約10%と非常に厳しい状況となります。
末期の食道がんの症状
末期の食道がんでは、全身症状と局所症状が顕著に現れ、QOL(生活の質)が著しく低下します。
嚥下困難、胸痛・背部痛、咳、呼吸困難、体重減少、倦怠感といった症状が現れます。
また、転移症状としては、肺転移による呼吸困難や咳、肝転移による黄疸や腹痛・腹部膨満感、骨転移による病的骨折や骨痛などが挙げられます。
栄養障害や全身衰弱が急速に進行するため、症状緩和を早急に行う必要があります。
末期の食道がんの治療法
末期食道がんの治療は、患者様の全身状態、転移部位、組織型に基づいて様々な治療法の組み合わせが考慮されます。
根治が困難な段階のため、生存期間の延長と生活の質の維持・向上が主な目的となります。
化学療法、免疫療法、放射線療法、手術、支持療法・緩和ケアを組み合わせた集学的治療が行われます。
化学療法は、食道がんステージⅣの主軸となる治療であり、腫瘍を縮小させ、生存期間の延長に繋がります。
また、化学療法は、局所症状の緩和や特定の転移巣の管理を目的とした放射線療法と併用されることがあります。
化学療法に抵抗性を示す患者様には、免疫療法の適用が検討されます。
手術は、重度の局所症状を緩和するために行われることがあります。
支持療法と緩和ケアは、体力が低下している患者様や治療に抵抗性がある場合に、非常に重要となります。
末期の食道がんの治療の課題
末期の食道がん治療は、様々な標準治療を組み合わせて集学的に行われます。
しかし、化学療法や免疫療法で腫瘍を縮小させることが出来たとしても、根治することが困難という治療の限界が存在します。
また、食道がんステージⅣは、再発率が80%以上であり、全身疾患の制御が極めて困難という課題もあります。
その他にも、患者様の体力低下による治療の中断といった課題も挙げられます。
日本では、末期の食道がんに対する治療の選択肢が少ないため、個別化医療の充実が求められます。
光免疫療法とその効果
末期の食道がんに対して、光免疫療法が有効な治療法の一つとなる可能性があります。
この治療法は、特定の薬剤と特定の波長の光を組み合わせてがん細胞を攻撃する方法です。
薬剤はがん細胞に集積した後、その後特定の波長の光を照射することでがん細胞を破壊します。
この治療法は、副作用が少ないため、患者様の負担を軽減することができます。
また、ステージの影響を受け難い、ほぼ全身のがんに対応可能といった特徴があります。
さらに、光免疫療法は他の治療方法と併用することが可能であり、相乗効果も目指せます。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。
光免疫療法「末期がん治療と緩和ケアの融合」
光免疫療法は、緩和ケアを考えられている患者様にも適応できる可能性があります。
病巣に直接作用するため、周囲の健康な組織への影響を抑え、治療と緩和ケアの双方の効果を目指します。
そのため、末期の食道がん患者様で、緩和ケアを希望されている方でもご相談ください。
まとめ
末期の食道がん(ステージⅣ)は、遠隔転移または隣接臓器に高度に浸潤した状態であり、肺や肝臓へ転移をしていることが多いです。
化学療法や免疫療法によって腫瘍の縮小を行い、放射線療法や支持療法・緩和ケアによって症状緩和を行います。
しかし、再発率が非常に高いことや、転移の速さ、患者様の体力低下による治療の中断といった課題や限界も存在します。
これらの問題を解決する一つの方法として、光免疫療法が考えられます。
副作用が少ない、ステージの影響を受け難い、他の標準治療と併用可能といった特徴があるため、末期の食道がん患者様にも適した治療法となる可能性があります。
現在、末期の食道がんの治療を受けられている患者様で、標準治療以外の治療法も検討されている方は、当院までご相談ください。
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【当該記事監修者】院長 小林賢次
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