肝臓は「沈黙の臓器」
The liver is a “silent organ”
肝臓は腹部の右上部に位置しており、体内で最も大きい臓器となります。
食事で摂取した栄養を必要な成分に変換したり、身体に有害な物質を解毒・分解したりする役割があります。
また、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれており、がんが発生していたとしても、初期段階では自覚症状に気付かないことがほとんどです。
そのため、医療機関での定期検診や、肝臓とは関係の無いの病気の検査時などに肝臓がんが見つかることもあります。
肝臓がんとは
About the liver cancer
日本では、年間約3万人が肝臓がんで亡くなっており、男性ではがんによる死因の第3位となっております。
肝臓がんは、肝臓そのものの細胞が”がん化”して悪性腫瘍になった原発性肝がんと、他の臓器から転移した転移性肝がんに分かれます。
原発性肝がんの約9割が肝細胞がんであり、残りは胆管細胞がんですが、一般的に言われる肝臓がんは肝細胞がんのことです。
肝臓がんが発症する原因としては、慢性肝炎や肝硬変といった肝臓病により、細胞の破壊と再生が何度も繰り返されることが主なものとされています。
その他では、脂肪肝の男性や、喫煙・飲酒・糖尿病なども肝臓がんを発症させる原因と考えられています。
肝臓がんの原因
Causes of liver cancer
ここでは、そんな肝がんの危険因子について解説していきます。
肝がんの発がん要因は、C型肝炎が最大の要因といわれており、他にも飲酒や喫煙等は大腸がんの発がんリスクが高まります。
上述したがんの危険因子と合わせて、肝がんの危険因子について詳しくみていきましょう。
(1)C型肝炎
肝がんの発がん因子としては、基本的に慢性肝疾患が挙げられ、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)などが代表的です。
慢性肝疾患のうち約75%はB型肝炎とC型肝炎ウイルスに関係しており、およそ6割がC型肝炎ウイルスによるものだといわれています。
一方、B型肝炎ウイルスは15%程度といわれています。これらのウイルス感染が長い間、肝細胞の破壊と再生が繰り返されることで肝硬変になります。
肝硬変が起こることで、「がん遺伝子」や「がん抑制遺伝子」が影響を受けて、遺伝子の突然変異が積み重なって、やがて肝細胞がんが発がんします。
(2)NASH
近年の肝がんの発がん因子としては、肥満人口の増加に伴って、非アルコール性脂肪肝炎(non-alcoholic steatohepatitis,NASH)が増加傾向にあります。(この肝がんは、非ウイルス性です。)
(3)その他
上記以外の肝がんの発がん因子としては、飲酒や喫煙に加え、高齢、肥満、糖尿病、更に食事性のアフラトキシン暴露が挙げられます。
肝臓がんの症状や注意点
Symptoms and precautions for liver cancer
肝がんの初期にみられる症状と進行期にみられる症状、更に転移の際等にみられる症状について解説していきます。
(1)初期の症状
肝がんは、炎症やがんが発生しても初期段階では自覚症状がほとんど無いことが特徴です。
このことから肝臓は「沈黙の臓器」とよばれています。
(2)進行期の症状
肝がんでは、がんの大きさが5センチ以上になると、腹部の圧迫感や痛み、しこりといった症状を感じる方もいます。
そのため、CTやMRI、腹部超音波検査などで発見させることがほとんです。
また、がんが肥大化することで肝機能が低下することがあります。肝臓がんは発見が難しい病気ですが、早期に発見できれば身体への負担が少ない治療で完治を望めます。
そのため、40代以上の方は、定期的に医療機関での検査を受けるようにしてください。
更に肝がんが進行すると、肝不全の症状として腹水や黄疸、肝性脳症といった症状もみられるようになります。
上記の症状が一つでもみられる場合は勿論、各症状が長期間続いていると感じる場合には、早期に医療機関を受診するようにしてください。
当院の肝臓がん治療法について
Our liver cancer treatment method
肝臓がん情報記事監修者
Article supervisor
当該肝臓がんに関するページは院長 小林賢次監修にて作成しております。
氏名:小林賢次
経歴
- 1991年3月 京都大学法学部卒業
- 2000年3月 富山医科薬科大学医学部医学科卒業
- 2000年5月 同愛記念病院 臨床検査科
- 2002年5月 NTT東日本関東病院病理診断部
- 2011年6月 新八重洲クリニック 院長
- 2019年1月~ 東京がんクリニック開院
出身大学
- 京都大学法学部卒業
- 富山医科薬科大学医学部医学科卒業
当院へのご相談の流れ
Consultation process for our clinic
ご予約
当院は完全予約制のため、肝臓がんに関するお悩みで初めてご来院される患者様は、事前にお電話かメールにて予約をお願い致します。
メールでのご予約の際は、予約状況を確認した後、担当者よりお返事をさせて頂きます。
※出来るだけ早めのご予約を頂けますとスムーズに日程調整が可能です。
ご来院
当日は、予約時間の5分前を目安にご来院をお願い致します。
当院の場所が分かり難い場合には、お電話頂ければ当院スタッフが分かりやすくご案内させて頂きます。
また、診療情報提供書や血液検査データなどの資料をお持ちの場合には、持参して頂くようお願いします。
受付
初診時には、問診票を記入して頂きます。
肝臓がんに関するお悩みや過去現在の治療状況など、些細なことでもご記入ください。
インフォームドコンセント
問診票を参考にしながら、医師と医療スタッフが患者様のお悩みや現在の状況をお伺いします。
正確な判断を行うためにも、質問には分かる範囲で正しい情報をお答え頂くようお願いします。
また、当院で行っている肝臓がんの治療法についても、メリット・デメリットを含めて分かりやすく説明致しますので、ご不明な点などありましたらご質問ください。
当クリニックの説明だけでは不安を感じる患者様は、「セカンドオピニオン」もご検討頂けます。
同意書の記入
当院での治療内容や効果、リスクなどをご理解して頂いた上で、当院で肝臓がん治療を受診される場合には、同意書にご記入をして頂きます。
また、治療に必要な費用についても、契約前に明瞭にご提示させて頂きます。
今後の前立腺がん治療計画について
当院では、一人ひとりの症状に合わせて、患者様に最も効果の期待できる治療法・日程にて肝臓がん治療を進めていきます。
患者様の生活スタイルに沿ったご来院スケジュールをご提案しますので、QOL(生活の質)を低下させることなく肝臓がん治療を行うことが可能です。
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【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。