40代から増加し始める乳がん
乳がんは、日本人女性の9人に1人は罹患するといわれており、全部位の中で最も罹患者数が多いがんとなります。
日本では40歳以降から乳がんの定期検診が推奨されているように、40代から60代にかけて乳がんは多く発症します。
40代では、ホルモンの変化や遺伝的要因が影響し、乳がんの発症リスクが増加するといわれています。
この記事では、40代における乳がんの生存率や死亡率に関する情報をお伝えします。
乳がんの生存率とは
乳がんの生存率とは、乳がん診断から一定期間後に生存している確率のことであり、治療効果を判定する最も重要な指標となります。
5年生存率や10年生存率などがあり、部位別の生存率を比較する場合などは5年生存率が主に用いられます。
また、計算方法によって実測生存率と相対生存率という2種類の生存率が求められます。
実測生存率とは死因に関係なく全ての死亡数を計算に含めた生存率であり、相対生存率はがん以外の死因を除いてがんのみによる死亡を計算した生存率です。
患者様の予後を比較することも出来るため、一般的には相対生存率が多く使用されます。
40代女性の乳がん生存率に影響を与える要因
40代の女性の乳がん生存率には、いくつかの重要な要因が関与しています。
これには、がんのステージ、ホルモン受容体の状態、HER2の発現状況、遺伝的要素、生活習慣、そして受けられる治療の質が含まれます。
要因 | 説明 |
---|---|
がんのステージ | 乳がんは、腫瘍の大きさやリンパ節転移の有無、遠隔転移の有無によってステージ分類されます。ステージによって生存率は大きく変動します。 |
ホルモン受容体の状態 | エストロゲン受容体やプロゲステロン受容体の陽性の乳がんは、ホルモン療法による治療が有効であり、他のタイプの乳がんより予後が良好になりやすいです。 |
HER2の発現 | HER2陽性の乳がんは、悪性度が高く増殖が早いタイプの乳がんです。HER2標的療法により治療成績は改善されてきています。 |
遺伝的要素 | 乳がんの5~10%は遺伝性であるといわれています。その中でも、BRCA1遺伝子に変化がある場合は、約70%がトリプルネガティブ乳がんであり、予後が悪いタイプの乳がんとなります。 |
生活習慣 | 喫煙、飲酒、運動不足、肥満などは、乳がんの予後を悪化させる可能性があります。 |
治療の質 | 効果的な治療計画と適切な医療アクセスは、生存率を向上させる重要な要素です。 |
乳がんの生存率
乳がんにおける年代別の生存率は、詳細なデータが発表されていません。
全年代を含めた女性乳がんの相対生存率については、ステージ別で以下のようなデータが発表されています。
全体:約92%、ステージ0:100%、ステージⅠ:約99%、ステージⅡ:約95%、ステージⅢ:約80%、ステージⅣ:約38%
(国立がん研究センター 2013-14年5年生存率集計より)
このデータより、ステージⅡまでに治療を行うことが出来れば、95%以上という高い5年生存率となることが分かります。
乳がんは罹患しやすい病気ですが、早期治療によって生存率は高くなるということを覚えておきましょう。
40代の乳がんの死亡率
年代による生存率については正確なデータが発表されていませんが、死亡率については国立研究開発法人国立がん研究センターより発表されています。
2022年の年齢階級別死亡率(乳房)の中で、40~44歳は人口10万人に対して8.4人、45~49歳は人口10万に対して16.3人という割合となっています。
死亡率は年代と共に上昇し、85歳以上が最も多い割合となっています。
40代の乳がん治療
40代は、年齢的に体力の衰えといった心配も少ないため、年齢による治療法の制限は無いと考えられます。
乳がんの治療法としては、手術、放射線療法、化学療法、ホルモン療法、標的療法などがあり、これらを組み合わせで治療を進めます。
治療法の組み合わせは、がんの進行度やタイプ、患者様の希望、治療後の生活の質や治療による生存率の高さなどを総合的に判断して決定されます。
副作用の少ない治療法として、光免疫療法という新しい治療も注目されています。
生活習慣の改善と生存率
生活習慣の改善は、乳がんの予後を改善するためにも重要です。
バランスの取れた食事、定期的な運動、健康的な体重の維持、禁煙と禁酒は、乳がんの再発予防になると考えられているため、生存率の向上にも繋がります。
結論
40代の女性における乳がんの生存率について明確なデータがありませんが、ステージによって大きく変動することは分かっています。
がんのステージやタイプ、遺伝的要因などによって悪性度や進行速度が変わってくるため、予後や生存率に影響を及ぼすと考えられます。
特に乳がんは、早期発見することで根治を目指すことが可能な病気のため、40歳以降は必ず乳がんの定期検診を受けるようにしてください。
また、新たな乳がんの治療法として光免疫療法も注目されています。
他の治療と組み合わせることによって相乗効果を期待できるため、40代で乳がんの治療法にお悩みの患者様は一度ご相談ください。
この記事は、40代の女性における乳がんの生存率や死亡率に関する情報を提供することを目的としており、医療専門家の意見や診断を置き換えるものではありません。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。

【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。