光免疫療法の概要
光免疫療法は、2020年代から注目されるがん細胞専用の治療法として、多くの病院で導入が進められています。
この治療法は、特定の薬剤を投与した後、近赤外線を照射することで、がん細胞だけを破壊するというアプローチを採用しています。
2025年現在、特に頭頸部の治療において保険診療の対象となっています。また自由診療に関する治療内容はこちらからご参考ください。
保険診療での光免疫療法と自由診療での光免疫療法は、治療の核心部分において類似した部分はあります。
頭頸部以外の部位や、保険適用外の状況でも、自由診療というかたちで光免疫療法が適用できる可能性はあります。
保険診療と自由診療共に、患者様にとって最適な治療方法を選択してください。
保険診療と自由診療の光免疫療法の違い
当院で提供している光免疫療法は、自由診療の治療法となります。
保険診療と自由診療の光免疫療法が存在し、それらは類似した部分もありますが、使用する光感受性物質の違いなどが異なります。
それぞれの概要は以下の通りです。
●保険診療の光免疫療法
保険診療では、IR700（イルミノックス）と呼ばれる光感受性剤を使用して、特定のがん細胞（頭頸部がんなど）に治療を行います。
IR700は、抗体と結合してターゲットとするがん細胞に集中し、特定の波長の光を当てることでがん細胞を攻撃する作用があります。
●自由診療（当院）の光免疫療法
自由診療では、ICG（インドシアニングリーン）と呼ばれる光感受性物質を使用して、ほぼ全身のがん細胞に治療を行うことが可能です。
ICGは、肝機能検査などで広く使用されているものですが、光免疫療法にも応用できます。
しかし、現時点では、光免疫療法の用途では自由診療となってしまいます。
ICGを使用した光免疫療法では、リポソーム化した薬剤をEPR効果を用いてがん細胞へ選択的に集積させ、特定の波長の光を当てることでがん細胞を攻撃します。
提供医療機関の一覧
病院一覧に関しては、国立がんセンター東病院や姫路赤十字病院など、一部の先進的な医療機関で光免疫療法が提供された実績があります。
日本国内において、光免疫療法はがん治療の一つとして注目されており、都市部を中心に多数の医療機関でこの治療法が提供されています。
提供医療機関を見つけるためには、がん医療機関一覧や先進医療を実施している医療機関の一覧も参考となります。
自由診療としても、一部の医療機関で光免疫療法が提供されており、当院でも導入しております
保険適用に関する情報
保険適用病院について、2021年から切除不能の再発頭頸部がんに対して保険適用となりました。
さらに、乳がん、膵臓がん、大腸がんなど、多くのがんの種類に対しても、将来的に光免疫療法の保険適用が拡大される見通しです。
これにより、今後はさらに多くの患者様が保険診療の範囲内で光免疫療法を受けることができるようになることが期待されます。
現在、保険診療の対象となっていない部位や状態に関しては、当院で提供しているような自由診療の光免疫療法が選択肢として挙げられます。
この自由診療を通じて光免疫療法を受けることが可能ですので、標準治療で対応できないと宣告を受けた患者様でも当院まで一度ご相談ください。
デメリットと副作用
光免疫療法は比較的新しい治療法であり、その効果や安全性に関するデータが現段階では限られていることがデメリットとして挙げられます。
しかし、このことは薬剤の開発において一般的なことであり、治療の安全性や効果を確認するためのプロセスの一部といえます。
自由診療の光免疫療法に関しても、副作用やデメリットについての情報収集は大切です。
当院では、過去5年間で3000回以上の治療を実施しており、その経験を基にしたデータも取り揃えています。
これまでの治療実績において、副作用が生じたケースは確認されておらず、患者様には安心して治療を受けていただいております。
治療費について
費用については、光免疫療法は先進医療に含まれているため、高額な治療費がかかる場合があります。
しかし、保険適用が進められていることから、一部の費用が補助される可能性もあります。
当院（自由診療）の光免疫療法に関する費用はこちらを参照ください。
当院で提供する光免疫療法の特徴
これまで、保険診療と自由診療の光免疫療法について解説してきましたが、自由診療である当院の光免疫療法の特徴もご案内します。
●ステージに影響されない
当院の光免疫療法では、ステージに影響を受けず治療を受けて頂けます。
早期がんから進行した末期がんまで、幅広いがんに適用可能ですので、標準治療が受けられない患者様でも諦めずにご相談ください。
●全身のがんを治療可能
当院の光免疫療法は、ほぼ全身のがんに対応しております。
治療が困難とされる膵臓がんをはじめ、肺がん、大腸がん、乳がんなど多くのがん種に対して適用可能です。
現在、治療方法をお探しの方はまずはご相談ください。
●副作用が少ない
正常な細胞には影響を与えない治療法のため、副作用が少ないのも特徴の一つです。
年齢や体力的に手術を受けるのが困難な患者様でも適用できる場合があります。
●複合治療も可能
標準治療は、がん治療において最も標準的かつ効果的な治療法ですが、治療法ごとに適用範囲や強みが異なることも事実です。
当院の光免疫療法は、標準治療と併用可能なため、それぞれの強みを活かした複合治療も可能となっております。
まとめ
光免疫療法は、使用する光感受性物質の違いなどによって保険診療と自由診療の二つに分かれます。
2025年現在、頭頸部の治療においては、保険診療の光免疫療法の対象となっています。
頭頸部以外の部位や、保険適用外の状況では、自由診療の光免疫療法という選択肢もあります。
当院の光免疫療法は自由診療であり、ステージに影響されない、全身のがんに対応可能、副作用が少ないといった特徴があります。
標準治療の選択肢が無い患者様でも、適用できる可能性がありますので、諦めずに一度当院までご相談ください。
【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。
