1. 子宮頸がん（ステージ4）とは
子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頸部に発生するがんで、ヒトパピローマウイルス（HPV）の感染が主な原因とされています。
ステージ4は進行が最も進んだ状態であり、以下のように分類されます。
| ステージ | 進行度 |
|---|---|
| ステージ4A | がんが膀胱や直腸などの隣接臓器に広がっている |
| ステージ4B | がんが遠隔臓器（肺、肝臓、骨など）に転移している |
この段階では、標準治療である手術が適応外となるケースが多く、主に化学療法や放射線治療が選択されます。
しかし、がんが進行し、腹水がたまるような状態では、標準治療が難しくなる可能性が高くなります。
2. 腹水とは
腹水とは、腹腔内に異常に液体がたまる状態を指します。子宮頸がんが進行すると、以下のような理由で腹水が発生することがあります。
| 原因 | 説明 |
|---|---|
| リンパ管や静脈の閉塞 | がんが腹部のリンパ管や血管を圧迫し、体液が正常に循環できなくなる |
| がん性腹膜炎 | がん細胞が腹膜に転移し、炎症を引き起こして腹水がたまる |
| 低アルブミン血症 | がんによる栄養不良や肝機能低下により、血液中のアルブミンが減少し、体液のバランスが崩れる |
3. 腹水の症状
腹水がたまると、以下のような症状が現れます。
| 症状 | 説明 |
|---|---|
| お腹の膨満感 | 腹部が張るような感覚があり、食事の量が減る |
| 呼吸困難 | 腹水の圧迫により、横になると息苦しくなることがある |
| 体重増加または急激な減少 | 腹水による体重増加とがんの進行による体重減少が同時に起こる |
| 倦怠感 | 体力の消耗が激しくなり、日常生活に支障をきたす |
4. 腹水に対する治療
腹水がたまると、症状を和らげるために以下のような治療が行われます。
| 治療法 | 説明 |
|---|---|
| 腹水穿刺（せんし） | 針を刺して腹水を排出する方法。即効性があるが、一時的な効果にとどまる |
| 利尿剤の使用 | フロセミドなどの利尿剤を用いて、体内の水分量を調整する |
| アルブミン補充療法 | 低アルブミン血症による腹水の場合、アルブミンを補充することで改善を目指す |
| 腹水濾過濃縮再静注法（CART） | 腹水からタンパク質を回収し、濃縮して体内に戻す治療法 |
これらの治療はあくまで対症療法であり、根本的ながん治療が必要となります。
5. 標準治療が難しい場合の選択肢
ステージ4の子宮頸がんで腹水が発生している場合、抗がん剤治療が困難になることがあります。その理由としては、全身の状態が悪化しているために副作用に耐えられないこと、腹水の影響で薬剤が十分に作用しないことなどが挙げられます。
こうした状況では、他の治療法を検討する必要があります。そのひとつの選択肢として、光免疫療法があります。
6. 光免疫療法について
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 1. 光免疫療法とは | 光免疫療法は、がん細胞を標的とする特殊な薬剤を投与し、その後特定の波長の光を照射することでがん細胞を破壊する治療法です。従来の化学療法や放射線治療とは異なり、周囲の正常組織への影響を抑えながら治療できるのが特徴です。 |
| 2. 光免疫療法の特徴 |
|
| 3. 子宮頸がん（ステージ4）における可能性 | ステージ4の子宮頸がんで腹水がある場合、標準治療が困難になることが多いため、治療選択肢の一つとして光免疫療法を検討することができます。ただし、全ての患者様に適応できるわけではなく、医師の判断が必要です。 |
ステージ4の子宮頸がんで腹水がある方の中には、標準治療が難しい場合もあります。
しかし、対処法や治療の選択肢は存在します。
当院では、患者様一人ひとりの状態に合わせた治療をご提案致します。光免疫療法を含め、適した治療法について医師と相談しませんか？まずはご相談ください。
以下より当院の光免疫療法に関してご確認頂けます。
7. まとめ
ステージ4の子宮頸がんでは、がんが広範囲に広がっているため、標準的な治療が難しくなることがあります。
特に腹水が発生すると、全身状態の悪化につながり、抗がん剤治療が難しくなるケースが増えます。
腹水の治療としては、穿刺による排液や利尿剤の使用などがありますが、根本的ながん治療が必要となります。
標準治療が困難な場合、選択肢のひとつとして光免疫療法が考えられます。
光免疫療法はがん細胞を選択的に破壊する治療法であり、副作用が比較的少ないとされています。
しかし、すべての患者様に適応できるわけではなく、治療を検討する際には医師と十分に相談することが重要です。
このように、ステージ4の子宮頸がんにおいては、症状の進行に応じた適切な治療選択が求められます。
早期に医師と相談し、治療の選択肢を検討することが大切です。
【当該記事監修者】院長 小林賢次
がん治療をご検討されている、患者様またその近親者の方々へがん情報を掲載しております。ご参考頂けますと幸いです。
