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トリプルネガティブ乳がん「生存率、リスク因子、治療法」

トリプルネガティブ乳がんとは

トリプルネガティブ乳がんとは、ホルモン受容体であるエストロゲン受容体(ER)とプロゲステロン受容体(PR)、そしてHER2(ヒト上皮成長因子受容体2)の3つが全て存在しないタイプの乳がんです。
このタイプは、乳がんの中でも予後が悪く、標準的なホルモン療法や分子標的治療の効果が無いため、化学療法を中心として治療を行います。
全乳がんのうち、約15~20%がトリプルネガティブ乳がんだといわれています。
この記事では、トリプルネガティブ乳がんの生存率、原因、標準治療、進行スピードなどについて解説します。

生存率とトリプルネガティブ乳がん

トリプルネガティブ乳がんの正確な5年生存率については、公表されていません。
国立がん研究センターが作成した報告書では、トリプルネガティブ乳がんの5年無再発生存率はⅠ期で約90%、Ⅱ期で約85%、Ⅲ期で約40%であると発表されています。
そのため、トリプルネガティブ乳がんだけ特別に生存率が低いものではありません。
しかし、他のタイプの乳がんと比べると浸潤や転移をしやすく、進行も早いため、発見された時にはステージⅠ以上となっていることが多いです。
また、手術によって切除しても3年以内に再発する可能性が高いため、治癒が困難なタイプの乳がんとなります。

リスク因子

トリプルネガティブ乳がんのリスク因子は、明確には分かっていません。
しかし、40歳以下の若年女性に発症しやすいという特徴があります。
また、アフリカ系やヒスパニック系の女性に多く見られるといわれています。
他にも、遺伝的要素が強いとされ、特にBRCA1遺伝子変異を持つ患者に多く発症することが分かっています。

標準治療とその限界

トリプルネガティブ乳がんは、女性ホルモンやHER2という標的がないため、有効な治療法が限られてきます。

●化学療法
トリプルネガティブ乳がんの主な治療法は、化学療法となります。
細胞増殖のを阻害する細胞障害性抗がん薬を使用し、がん細胞の増殖を抑えるのが基本的な治療となります。
しかし、正常な細胞にも作用するため、副作用の心配があります。

●手術
トリプルネガティブ乳がんであっても、乳がんが胸壁に固定されていなければ切除可能です。
術前に、放射線療法や化学療法によって腫瘍を小さくしてから切除するのが一般的となります。

●免疫療法
使える薬剤が限られてしまいますが、免疫チェックポイント阻害薬による免疫療法が行われることもあります。

他のタイプの乳がんと比べて進行が早く、予後が悪いとされているのは、トリプルネガティブ乳がんを治療する標的薬が少ないことも大きく関与しています。
そのため、新しい有効な治療法の開発が急がれています。

光免疫療法とトリプルネガティブ乳がん

トリプルネガティブ乳がんに対して、自費診療の光免疫療法が適用できる可能性があります。
これは、特定の光を利用してがん細胞を選択的に攻撃する治療法です。
光免疫療法は、他の標準治療法と組み合わせて使用すること可能なため、相乗効果を期待できます。
詳細は、以下のリンクから当院の光免疫療法のページをご覧いただけます。

再発・転移と定期検診

化学療法を行わなかった場合、トリプルネガティブ乳がんの再発率は約30~40%といわれており、手術後2~3年が最も再発しやすい時期となります。
標準的な化学療法を行い、乳房のがん細胞が完全に死滅したことを確認した場合の5年無再発生存率は約90%、死滅していなかった場合の5年無再発生存率は約50%だったという報告があります。
また、トリプルネガティブ乳がんは転移もしやすく、肺、脳、骨、肝臓の順で転移が多いといわれています。
そのため、早期診断と迅速な治療が非常に重要です。
治療後であっても定期的な乳がん検診と、何らかの異常を感じた場合の速やかな医療機関での診断が推奨されています。

まとめ

トリプルネガティブ乳がんは、進行が早く、悪性度も高いタイプの乳がんです。
また、再発や転移もしやすい乳がんであり、その性質から治療法も限られてきます。
そのため、治癒を目指すためには早期発見と適切な治療が非常に重要となります。
光免疫療法は、トリプルネガティブ乳がんに対しても有効な治療法となる可能性があります。
他の治療法と組み合わせる集学的治療によって、より高い治療効果を期待できます。

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