子宮体がん（ステージⅣ）の概要
子宮体がんは、子宮内膜に発生するがんで、進行すると骨盤外への広がりや遠隔転移を伴います。
ステージⅣは、がんが骨盤外に進展し、肺、肝臓、骨などの遠隔臓器や腹膜に転移した最も進行した段階となります。
特に、腹膜播種は、がん細胞が腹腔内に散布され、腹膜や他の臓器に多数の小さな腫瘍（播種結節）を形成する状態を指します。
このページでは、子宮体がん（ステージⅣ）の腹膜播種の特徴と治療の選択肢について解説します。
腹膜播種とは
腹膜播種は、がん細胞が腹腔内に拡散し、腹膜表面や臓器に小さな腫瘍を形成する状態です。
この状態では、がんが広範囲に広がるため、治療が困難になることが多く、根治的な外科手術が適用できない場合が一般的です。
また、腹水（腹腔内に液体がたまる状態）が発生し、腹部膨満感、食欲不振、呼吸困難などの症状を引き起こすことがあります。
ステージⅣ・腹膜播種の症状
| 症状 | 詳細 |
|---|---|
| 腹部膨満感 | 腹水や腫瘍による圧迫でお腹が張り、不快感を伴う。 |
| 腹痛や圧迫感 | がんの進行や腹水により、腹部に痛みや圧迫感が生じる。 |
| 食欲低下、体重減少 | 消化器系の圧迫により食欲が減少し、体重が減少する。 |
| 呼吸困難 | 腹水による横隔膜の圧迫で呼吸がしづらくなることがある。 |
| 排尿・排便困難 | 腫瘍や腹水が膀胱や腸を圧迫し、排尿や排便に影響を与える。 |
これらの症状は、腹膜播種の進行に伴い日常生活に大きな影響を及ぼします。
標準治療が難しい理由
子宮体がん（ステージⅣ）の標準治療は、手術、化学療法、放射線療法の組み合わせが基本です。
しかし、腹膜播種がある場合、以下の理由で治療が困難となります。
| 治療の課題 | 詳細 |
|---|---|
| 外科手術の困難性 | 腹膜全体にがんが広がると、すべての腫瘍を切除することがほぼ不可能となる。 |
| 化学療法の限界 | 抗がん剤が効果を発揮する場合もあるが、がんの進行や薬剤耐性により十分な効果が得られないことがある。 |
| 放射線療法の適用困難 | 腹膜播種は広範囲に及ぶため、局所的な放射線治療の効果が限定的。 |
このような状況では、標準治療以外の選択肢を検討することが重要です。
光免疫療法という選択肢
腹膜播種を伴う子宮体がん（ステージⅣ）で標準治療が難しい場合、光免疫療法が新たな治療の選択肢として注目されています。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 光免疫療法とは | 光免疫療法は、がん細胞に選択的に集積する薬剤（光感受性物質）を投与し、特定の波長の光を照射することで、がん細胞を破壊する治療法です。熱を発生させず、正常細胞への影響が少ないことが特徴です。 |
| 光免疫療法のメリット |
|
| 注意点 | 光免疫療法はすべての患者様に適用できるわけではなく、がんの種類や進行状況、患者様の全身状態に応じて適用可否を判断する必要があります。 専門医との詳細な相談が必須となります。 |
まとめ
子宮体がん（ステージⅣ）で腹膜播種を伴う場合、標準治療の適用が難しいことが多いですが、光免疫療法は有望な代替治療の選択肢となり得ます。
患者様の状態に応じた最適な治療計画を立てるため、専門の医療機関での相談が不可欠となります。
当院の光免疫療法は、子宮体がんステージⅣでも適用可能な場合があるため、治療法をお探しの方はお気軽にご相談ください。
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【当該記事監修者】院長 小林賢次
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